2024年10月23日 13:02 ITmedia NEWS
ネット上で人員を募り、違法行為をさせる“闇バイト”が社会問題化している。人集めの主戦場はSNSや求人サイトとされ、Xなどではその紛らわしさや見分け方に関する話題で持ち切りだ。この動きは、昨今にぎわう“スキマバイト”産業にも影響を及ぼすかもしれない。
スキマバイトサービス「メルカリ ハロ」を手掛けるメルカリは10月23日の会見で、中小事業者も求人を掲載可能になる旨を発表。これまでは大手のみの求人を掲載していたが、審査に通れば中小事業者や個人事業主でも求人を掲載できるようアップデートすると告知した。これにより、事業者はWebでメルカリ ハロの利用を申し込み可能に。審査を通れば求人を掲載可能になるという。
しかし求人掲載の自由度が上がるということは、闇バイトに類する求人の増加にもつながりうる。メルカリの太田麻未執行役員は類似のリスクに対し「同じようなスポットワークや他の求人媒体、関連省庁や業界団体と密接に連携して情報収集し、トラブルの未然防止に努める」との方針を示した。
「求人をしっかり監視していくことことが未然防止には重要。しっかり確認をし、疑義があるものには問い合わせ、場合によっては内容の変更や、取り下げをする。そういった環境を整備することで、安心な取引環境を作る」(太田執行役員)という。
報酬支払の仕組みを悪用した詐欺行為などについても、同様に対策する方針だ。ただし「開示することで不正利用の拡大につながるため」(メルカリ)として、具体的な審査基準は伏せた。
【追記:10月23日午後5時8分】審査基準を伏せた理由について、メルカリから追加のコメントが得られたため追記しました。