助けてくれるわけでもなく、文句だけ言ってくる義実家はしんどい。「主人が会社をクビになり、しばらく無職だったときがありました」と20年程前の出来事を語るのは、関東圏に住む50代の女性だ。当時は子ども3人が幼稚園の年齢だったこともあり専業主婦で、一家には収入がなかった。
しかし、義実家に行くと「息子にはいくら小遣いをあげているんだ?」と問い詰められた。「今は無職なので3万円しか出せません」と答えると
「『そんなんで足りるか!バカか!7、8万円くらい渡せないなんてやりくりが悪い』と怒られました。正直、無職なんだから夫には1円だってあげたくありませんでした」
嫁の苦労を顧みず、身勝手な義両親の衝撃発言。その金銭感覚は一体どんなものだったのか。編集部では女性に話を聞いた。(文:福岡ちはや)
義両親はパチンコ好きで、月に20万円は溶かす
「7~8万小遣いを」と文句を言われても、夫は収入ゼロ。家計が厳しい状況でそんなに出せるわけもない。義実家は援助してくれるわけでもなく、「ただただ息子が可哀想というだけ」だったという。しかし義両親に反論はしなかった。
「この人たちに反論しても『息子が可哀想』と言われるので反応しませんでした。義実家の援助は期待していませんので、放っておいてほしかったです」
女性が「期待しない」というのも、義理の両親たちがとんでもない金銭感覚の持ち主だったからだ。
「義父母はパチンコ好きで、生活費を切り詰めてでもパチンコをするので2人で月に20万円超は使っています。定年後も、『足りなければ消費者金融で借りればいい』という考えでした」
義父母の考える「やりくり」は、一般的な意味とはかけ離れていると言わざるを得ない。義実家までは車で1時間の距離で、「週1回は顔を出せ」と命じられ、仕方なく従っていたというが、その付き合いは苦しいものだった。
「嫁いびりなどは無い、意地悪な人たちではないのですが、とにかく男尊女卑。家事は女や子どもの仕事で、男は仕事だけしていればいい。生活がきついのは妻のやりくりが悪いという考え方の人たちでした。暴言を吐いたのは義父でしたが、義母も似たような発言をしていましたね」
義父だけでなく義母までもとなると救いがない。その価値観がかなり偏っているのは明白だ。
「再就職が決まるまで1年くらいかかりました」
なお、夫が解雇された理由については、こう打ち明けた。
「こだわりの強さが原因だと思います。たぶん上司や同僚と意見の衝突が多くて、ミスも多かったのではないでしょうか。ちなみに再就職が決まるまで1年くらいかかりました」
夫の年収は同年代より少なめだったというが、幸い蓄えがあり、生活に困窮することも経済的に心配なことも特になかったそうだ。なお現在は「義母のみ健在で、施設に入所しています」と語る。義父の暴言に負けず、家計を守り抜いた女性に賞賛を送りたい。
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