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【競泳】大橋悠依、競技人生の自己採点は?「120点って言いたいけれど…」誕生日に引退会見

2024年10月18日 11:50  日刊スポーツ

日刊スポーツ

引退会見に臨んだ大橋はバースデーケーキとともに記念撮影に納まる(撮影・小沢裕)

競泳女子個人メドレーで21年東京五輪(オリンピック)200メートル、400メートル金メダルの大橋悠依(イトマン東進)が29歳となった18日、都内で現役引退会見を行い、競技人生を自己採点した。


スーツ姿で登壇し、長年指導を受けた東洋大監督の平井伯昌氏から花束を受け取った。自身の歩みを振り返るスライドショーを見つめ「大満足の水泳人生でした」とキッパリ。その上で「本当は120点って言いたいんですけれど、やり残した、届かなかったことを1つあげるなら世界新記録の樹立。(400メートルで)4分30秒を出した時に『もっともっと自分の心の中で狙っていくべきだった』という部分があります。95点にしたいと思います」と笑顔を見せた。


滋賀・草津東高から東洋大に進んだ大橋は、17年日本選手権の400メートルで4分31秒42の日本新記録を樹立。同年夏の世界選手権では200メートルで銀メダルを獲得した。19年の同選手権でも400メートルで銅メダルを獲得し、21年東京大会で五輪初出場。200メートル、400メートルを制して日本女子初の競泳2冠に輝き「うれしいです。勝つも負けるも後悔がないといえるように泳ごうと思った。それが良かったと思う」とかみしめていた。


東京五輪後はモチベーションのコントロールに悩みながらも、24年パリ五輪を目指すことを決断。2度目の大舞台では200メートルで準決勝まで進み、9月の国民スポーツ大会が現役最後のレースとなっていた。


10月からはイトマンスイミングスクールの特別コーチに就任。同スクール総監督となった平井氏らと、後進の育成に力を注いでいく。25年からはスポーツ栄養学を学ぶために大学院へ進学予定。自らに矢印を向けて「『ここまで支えてくださった方を大事に、これからもしていきなさいよ』と言いたいです」と言葉を紡いだ。【松本航】


◆大橋悠依(おおはし・ゆい)1995年(平7)10月18日、滋賀・彦根市生まれ。6歳で競技を始める。草津東高-東洋大-イトマン東進。得意種目は個人メドレーで、世界選手権は17年に200メートル銀メダル、19年に400メートル銅メダル。21年東京五輪は個人メドレー2冠を達成。日本女子で初めて夏季五輪1大会で複数のメダル獲得となった。24年パリ五輪200メートルは全体12位で準決勝敗退。200メートル(2分7秒91=17年世界選手権)、400メートル(4分30秒82=18年日本選手権)の日本記録保持者。174センチ、55キロ。