夫婦ともにフルタイムの正社員として働いている場合、家事も育児も半分ずつ行うのがフェアだろう。しかし中部地方に住む30代後半の女性は、平成初期生まれの夫について、
「まだ昭和、いや戦前の考え方が抜けていない気がします」
とぼやく。結婚前に夫は「家事は半分手伝う」と言っていたが、約束が守られたことはない。夫はまだ30代のはずだが、「家事は女性がやった方が適切な仕事ができる」との考え方が根底にあるようだ。(文:天音琴葉)
「パチンコに行っていた。家事は女の方が向いてる」
夫と職場結婚したあとも正社員として病院に勤務している。それなのに家事も育児も女性の負担のほうが圧倒的に多く、夫はゴミ出しのみ。しかも集めておいたゴミを集積場に持っていくだけで、「子どもでもできます」と女性は呆れている。
妊娠した時点で、「家のゴミを集めて出す、風呂掃除、子どもを風呂に入れる、保育園への送迎は交代」と約束し、書面にもした。だが女性の育休が明けた頃、いきなり夫の残業が増え、それを理由に約束を守らなかったという。
「『仕事なんだから仕方ないだろ』と。しかし夫は看護師。病院併設のデイケア勤務なので夜勤はありません。利用者が帰って片付けとカルテ記載をしたら帰れる職場と知っています。急なトラブルで遅くなることは勿論ありますが、毎日(残業)というのは不自然」
怪しんだ女性が夫の同僚に探りを入れたところ、ほとんど定時で帰っているとわかった。
「問いただすと、『パチンコに行っていた。家事は女の方が向いてる』と言い出したため、キレて子どもを連れて実家に帰りました」
すると夫はさすがに反省したのか、土下座して謝ってきたため、「許しました」という女性。今度こそ家事や育児を分担してくれると思っただろう。しかしこれは波乱の幕開けに過ぎなかった。【後編】へ続く。
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