転職で面接を何社か受けていると、圧迫面接に遭遇することがある。鹿児島県の30代女性は、今から15年ほど前、「面接で3対1のいわゆる圧迫面接を受けました」という。
「特に日常生活を伝えたわけでもないのに、いきなり『そんなダラけた生活してて大丈夫なの?』と言われ困惑」
最初からまるで喧嘩腰の面接だったようだが、どう対応したのだろう。(文:林加奈)
「ムカつくを通り越して『ヤバい人たちだな』と思いました」
女性が面接を受けたのは「地元では有名な大手歯科医院の事務員」だった。
「面接時間も1時間以上待たされてからスタートしました。謝罪もなく、なんとなく見下された態度で始まり、当時20代半ばだった私は『これは圧迫面接だな』と思いました」
約束の時間を大幅に過ぎたのに謝りもしない失礼な面接官たち。そのせいか、女性の予感は的中した。
「特に日常生活を伝えたわけでもないのに、いきなり『そんなダラけた生活してて大丈夫なの?』と言われ困惑。さらに『彼氏いるの?結婚したらどうするの? 働くの?』などと言われました」
いずれも仕事の能力には関係なく、面接では不適切な質問だ。女性は「何が正解かもわからず、とりあえず働き続けたいと答えました」というが、本音をこう語る。
「ムカつくを通り越して『ヤバい人たちだな…無理だ…』と思いました。そもそもそういうことを面接で聞くのはどうかと思いましたし、結婚、出産を経ても働いてほしいかは企業側と労働者の双方が納得して決めることではないでしょうか。もしかしたら、結婚適齢期の女性は面倒だったのかもしれません」
女性の言い分はもっともだ。面接官の威圧的な態度に不信感を募らせるのも無理はない。後日、不採用の通知が届き安心したという女性。その後転職先で、同じ歯科医院で面接を受けたという同僚がいた。
「『もっと酷い目にあって泣いた』と言っていました。もう二度とあの歯医者さんには行かないし、人にも勧めないな…と思いました」
「会社の顔」ともいわれる面接官。どんな応募者に対しても誠意をもって接するべきだろう。
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