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ラプンツェルの髪の長さは? 本数は!? 『塔の上のラプンツェル』トリビア5選<今夜金ロー>

2024年10月11日 08:41  クランクイン!

クランクイン!

映画『塔の上のラプンツェル』メインビジュアル (C)2010 Disney Enterprises
 今夜、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて放送されるディズニー映画『塔の上のラプンツェル』。2010年の公開から多くのファンから愛されているが、今年6月、東京ディズニーシーに本作をテーマにしたエリアやアトラクションができたことで改めて今注目されている。今回は、そんな『塔の上のラプンツェル』に隠された5つの秘密を紹介。ぜひ、放送前にチェックしてほしい。

【写真】髪の本数は〇万本! 初のオール3Dプリンセス、ラプンツェル

 本作は、グリム童話『ラプンツェル(長髪姫)』を元に現代の視点を取り入れ、新しい世界へ踏み出す勇気のすばらしさを描いた、ディズニー長編アニメーション第50作の記念すべき作品。ディズニープリンセスの物語で初めて全面的に3Dを取り入れた作品でもある。森の奥に立つ塔に閉じ込められていた少女・ラプンツェルと、盗賊のフリン・ライダーの冒険譚を描く。

■ラプンツェルのトレードマークの長~い髪、その長さとは?

 本作の主人公、ラプンツェルの一番のトレードマークといえば何と言ってもその長い髪。ケガや病気を治す魔法の力を持った“金色の花”の魔法が宿った髪には、傷をいやしたり時を戻したりといった不思議なパワーが。しかし、一度切ってしまうと髪は金から茶色に変色し、その力もなくなってしまう。

 ということで、赤ちゃんのラプンツェルをさらってその魔法の力をほしいままにしてきたマザー・ゴーテルは彼女に髪を切ることを許さず、ずっと伸ばし続けてきた。その結果、なんと18歳にして髪の長さは70フィート(21m)に! しかも、ゴーテルやフリンをその髪につかまらせて、塔の上まで引っ張り上げることができるほど丈夫なのだ。いったいそのお手入れにはどんなトリートメントを使っているのか、世界中の女性の気になるところである。

■『ラプンツェル』製作陣の苦労はやっぱり“髪”! その本数はなんと…

 クランクイン!編集部の調査によると莫大な製作費がかかっているといわれる『塔の上のラプンツェル』。その額は公開当時、アニメーションアニメ映画史上最大だったという。特に製作費をつぎ込んだというのが、ラプンツェルの“髪の毛”のようだ。21mもある黄金の美しい髪だが、作中では髪を使ったアクションも豊富。自然な動きを実現するためソフトウェアが開発され、なんと約14万本という膨大な髪の毛を1本ずつ描きこんでいったそう。

 ラプンツェルの髪に命を吹き込んだクリエーターの1人には、実は日本人が。製作に大きく関わったコンピューターグラフィッククリエーターの四角英孝さんは、髪の表現を「(ディズニーでの)最大のチャレンジとなった」(※1)と振り返っている。製作当時を語ったインタビューでは、「当時CGアニメーションでは髪の毛は後付けのものと考えられていて、キャラクターの演技と髪の毛の動きは全く別物だった。ところがこの作品では髪の毛自体がストーリーの重要な一部。僕は、ラプンツェル本人と髪の毛が自然に連動できるようなソフトウエアを構築することで解決しました」と、当時のアニメーション界にとってかなりの大挑戦だったことが伺える。

■ラプンツェルの故郷“コロナ王国”、実は実際の建物がモデルに

 赤ちゃんの頃にゴーテルにさらわれ、18歳の誕生日まで塔から出たことのなかったラプンツェル。しかし、その正体はコロナ王国という美しい国の“失われたプリンセス”だった。コロナ王国は、海に浮かぶ小島を国土としている。山のような形をした島の頂上にはラプンツェルの両親である国王夫妻が住むお城が立ち、ふもとには西欧を思わせるかわいらしい家々が並んでいる。この形、まさにフランスにある「モン・サン=ミシェル」にそっくりなのだ。

 コロナ王国のモデルになったモン・サン=ミシェルは8世紀ごろに建立された修道院・聖堂。10世紀半ばから18世紀にかけて増改築が繰り返されたため、ゴシック様式やロマネスク様式といった中世の建築様式が入り混じった美しい建物だ。フランスを訪れた際には、初めて故郷に帰ったラプンツェルの気分でモン・サン=ミシェルを見てみるのも一興だろう。(※2)

■目撃! ラプンツェル&フリンはとあるディズニーの王国を訪れていた

 本作は、ディズニー映画なのでもちろんハッピーエンドなのだが、そんな幸せなエンディングの後2人はどうなったのか。実は、2人の姿を別のディズニー作品で確認することができるのだ。

 その作品とは、こちらも公開10年を迎えた今も大人気のディズニー映画『アナと雪の女王』。『アナ雪』ラストシーンにて、主人公の1人・エルサの戴冠式に招かれアレンデールを歩くラプンツェルとフリンの姿が。ラプンツェルの髪はアッシュグレーのショートカットなので、『塔の上のラプンツェル』エンディングのわりと直後だと思われる(続編の短編アニメーションでは魔法の髪が復活するため)。アナとエルサ、そしてラプンツェルが仲良く交流している事実が胸アツだし、今年東京ディズニーシーにできた新エリア「ファンタジースプリングス」では、『ラプンツェル』と『アナ雪』のエリアが隣り合っているため、実際にコロナ王国からアレンデールへ歩んでいくこともできてしまう。

■ラプンツェルの髪に魔法の力を与えた“金色の花”は浦安に咲く

 『塔の上のラプンツェル』という物語のすべてのはじまりとなった、“金色の花”。花の魔法で長年若返り続けてきたマザー・ゴーテル、その花のおかげで病が治ったコロナ王国の王妃、そしてその時お腹にいたのがラプンツェル。母を通して魔法の力が髪に宿ったことで、生まれてすぐに魔法の力を求めたゴーテルにさらわれ、両親の顔も知らず塔の中で18年間を過ごすことになる。

 この“金色の花”、実は今年から千葉県浦安市で見られることをご存じだろうか? 前述した東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」には、この花がひっそりと咲いているのだ。筆者は物語さながらこの花を探しに行き、写真に収めることも成功。残念ながら手は届かない位置ので魔法の恩恵を直接受けることはできないが、なんだかちょっと若返ったような気分になれる。ファンタジースプリングスを訪れた際には、ぜひ探してみてほしい。

(文:小島萌寧)

 映画『塔の上のラプンツェル』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて10月11日21時放送。

※1 「コンピューターグラフィック・アニメーションに命を吹き込む」
四角英孝 電通報

※2 『塔の上のラプンツェル』の歌やキャラクターをストーリーとともに振り返り。ラプンツェルの物語をテレビシリーズや短編作品とあわせて楽しもう Disney+