2024年10月08日 08:21 ITmedia NEWS
米カリフォルニア州北部地区連邦地裁のジェームズ・ドナード判事は10月7日(現地時間)、米Googleと米Epic Gamesの訴訟の昨年12月の評決を受けて、Googleに対し、Google Playストアを競合他社に開放し、Androidユーザーにアプリのダウンロードに関する選択肢を増やすよう命じた。Googleは控訴するとしている。
この訴訟は、「フォートナイト」などのゲームを手掛けるEpic Gamesが2020年に、Googleを独禁法違反で提訴したことで始まった。Epic Gamesは、Googleが競合するアプリストアを開発しないようハードウェア企業やAndroidスマートフォンメーカーに金銭を支払うなどの反競争的行為を行っていると非難している。
Epic Gamesは同じ日に米Appleも提訴した。Appleとの訴訟は既に終結している。
Epic Gamesは1週間前にGoogleとSamsungに対して別の訴訟を起こしている。新たな訴訟もドナート判事が審理する。
7日の命令で、Googleは11月1日から3年間、以下のことを禁じられる。
・アプリをGoogle Playで独占的または最初にリリースするよう企業に報酬を支払う
・Google Playと競合しないよう企業に報酬を支払う
・新端末にGoogle Playをプリインストールするよう企業に報酬を支払う
・アプリ企業にGoogle Play請求サービスの仕様を義務付けるか、自社サイトでより安く購入できると告知することを禁止する
また、以下を義務付けられる。
・競合するAndroidアプリストアがGoogle Playのアプリカタログにアクセスできるようにする
・サードパーティのAndroidアプリストアをGoogle Playで扱う
Googleは公式ブログで、第9巡回控訴裁に控訴し、控訴中は命令された変更を一時停止するよう要請すると発表した。また、この変更命令は、「AndroidのiOSに対する競争力を損なう」と主張した。「これらの変更はEpic Gamesを満足させるだろうが、米国の消費者、開発者、端末メーカーに損害を与える意図しない結果を引き起こすだろう」としている。
Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOはXに、この命令はビッグニュースで、Epic Games Storeを含む独自アプリストアが2025年にもGoogle Playに登場するとポストした。