マドンナの弟で、シューズデザイナーやインテリアデザイナー、作家としても活躍し、彼女のキャリア初期にはコンサートのクリエイティブ・ディレクターを務めていたクリストファー・チッコーネが亡くなった。63歳だった。マドンナが弟を偲び、メッセージを公開した。
【写真】弟を追悼したインスタグラムの投稿
Peopleによると、クリストファーが現地時間10月4日、がんのために夫に見守られながら安らかに亡くなったと、代理人が明らかにしたそうだ。これを受け、マドンナが6日にインスタグラムを更新し、思い出の写真の数々を投稿。弟を偲んだ。
「私たちの絆を説明するのは難しい。私たちが違う人間で、現状に従わない人に対し試練を与える社会に起因したものだと思う。幼いころは、お互いの手を取り合ってダンスをするように狂気を乗り越えてきました。中西部の小さな街で育った私は、ダンスと出会ったことで救われ、弟もそれに続き、救われました」と振り返る。
バレエとの出会いがゲイである弟の安全圏となり、ダンサーになるためにニューヨークへ旅立つ勇気を得たそうだ。そこで、2人は再び手を取り合い、ニューヨークの狂気を生き抜くためにダンスをすることになったと記す。
「アートや音楽、映画の震源地で、それらを飢えた動物のようにむさぼり」、「エイズが急増した狂気の時代もともにダンスをするように乗り越えた。葬儀に行っては泣き、踊りに行った」。
「キャリアの初期にはステージで一緒に踊り、彼は私の沢山のツアーでクリエイティブ・ディレクターを務めるまでになりました。そのセンスは素晴らしく、例えるなら法王で、彼の祝福を受けるために指輪にキスをするほどでした」
「私たちは、ローマカトリック教会や警察、保守的な大衆など、芸術の自由を邪魔するすべての権力に対抗したけれど、弟はいつもそばにいてくれた」と一言では語り切れない弟との絆を綴る。
近年はしばらく口も利かない仲だったものの、クリストファーの病気発覚を機に、関係を修復したそうだ。「彼がもう苦しんでいないことに感謝します。彼のような人は二度と現れません。弟はきっと今もどこかで、踊っていることと思います」と締めくくった。
引用:「Madonna」インスタグラム(@madonna)