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MotoGP日本GP直前! 過去10年分のウイナーを一挙振り返り。予選、決勝に強いライダーとメーカーは

2024年10月02日 07:50  AUTOSPORT web

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2012年MotoGP日本GPの表彰台の様子
 2024年シーズンのロードレース世界選手権MotoGPは第15戦インドネシアGPを皮切りにアジアラウンドへと突入し、いよいよ10月4~6日には第16戦日本GPの開催が目前に迫っている。今まで数々の名シーンや名バトルが誕生してきたMotoGP日本GPは、過去10年でどのライダー、どのメーカーが優勝を飾っているかご存じだろうか。開催された2012年~2023年における10年分を編集部集計のデータをもとにお届けする。

 1949年にスタートしたWGP(現MotoGP)は、1963年に鈴鹿サーキットにて日本で初開催され、以降は一時的に開催が途絶えたものの、再び日本GPが復帰。もてぎにおいては1999年に初開催され、以降の4年間は鈴鹿サーキットへ舞台を移したが、2004年に復活して以降は2020年、2021年の2年間を除いて連続で開催されている。

 そんな日本GPは、直近で開催された10年間のデータでメーカー別に見ると、ヤマハのポールポジション獲得回数が多いのがわかる。そんな結果に貢献したのは、MotoGPレジェンドにも殿堂入りしたホルヘ・ロレンソだ。3度のポールポジションを獲得しているが、2位にはマルク・マルケスが名を連ねており、その差は1回だ。

 マルケスはホンダで2回のポールを獲得しているが、2024年よりドゥカティ機を駆っており、第12戦アラゴンGPで移籍後初の優勝も飾っている。そんなマルケスが今年の日本GPで、もしポールを獲得したらロレンソのポール獲得回数に並ぶことができるため、今年は予選においてそこもひとつの見どころと言えるのではないだろうか。

 また、他にもポール獲得経験のあるライダーで言うと、すでに引退しているアンドレア・ドヴィツィオーゾやバレンティーノ・ロッシもといったレジェンドライダーたちの活躍ぶりも伺える。しかし、直近においては2年連続でチャンピオン争いを展開しているホルヘ・マルティンも2023年にポールを獲得しており、マルケスやドヴィツィオーゾに続く可能性も十分にある。

 さらにフロントロウ獲得回数にも目を向けてみると、ダニ・ペドロサやニッキー・ヘイデン、カル・クラッチローなどが名を連ねている。また、現役ライダーではヨハン・ザルコやフランセスコ・バニャイア、フランコ・モルビデリも未だ記録を伸ばす可能性が残されている。今シーズン以降、そちらも一目置きたいポイントだ。

■日本GP予選のライダートップ3ランキング
ライダー/チーム名ポールポジション2番手3番手ホルヘ・ロレンソ/Movistar Yamaha MotoGP(1)/Yamaha Factory Racing(2)3-1(Movistar)マルク・マルケス/Repsol Honda Team222アンドレア・ドヴィツィオーゾ/Ducati Team2--ホルヘ・マルティン/Prima Pramac Racing1--ヨハン・ザルコ/Monster Yamaha Tech 31--バレンティーノ・ロッシ/Movistar Yamaha MotoGP12-ヨハン・ザルコ/Prima Pramac Racing(1)/Monster Yamaha Tech 3(1)-2-フランセスコ・バニャイア/Ducati Lenovo Team-1-フランコ・モルビデリ/Petronas Yamaha SRT-1-ダニロ・ペトルッチ/OCTO Pramac Racing-1-ダニ・ペドロサ/Repsol Honda Team-11ジャック・ミラー/Red Bull KTM Factory Racing(1)/Alma Pramac Racing(1)--2ブラッド・ビンダー/Red Bull KTM Factory Racing--1ファビオ・クアルタラロ/Petronas Yamaha SRT--1ニッキー・ヘイデン/Ducati Team--1カル・クラッチロー/Monster Yamaha Tech 3--1

■日本GP予選のメーカートップ3ランキング
メーカーポールポジション2番手3番手ヤマハ543ドゥカティ332ホンダ233KTM--2

 続いて決勝におけるランキングを見ると、ライダー別ではやはりマルケスの優勝回数が圧倒的に多い。かつてホンダで7度の王座獲得を果たしており、いわば無双状態だったため、未だその優勝回数に並ぶライダーは現れていない。

 さらにマルケスに次いで優勝回数が2番目に多いライダーを見てみると、同率となったのはホルヘ・ロレンソとダニ・ペドロサだ。各2勝ずつを挙げているが、ロレンソの方が表彰台獲得回数は多いことが見て取れる。かつてのレジェンドライダーの活躍と記録がいまだに破られていないところを見ると、その凄さも見て取れる。

 ただ、現役ライダーで言うと、マルティンとミラーがそれぞれ1度の優勝経験がある。前戦インドネシアGPの決勝で優勝を飾ったマルティンは、今年の日本GPで優勝を飾るとロレンソとペドロサとの記録に並ぶことができる。加えて、日本GPで未だ優勝経験がないバニャイアに、チャンピオンシップポイントおよび日本GPでの勝利記録も伸ばすことができる状態だ。

 また、表彰台獲得ライダーにも目を向けると、ロッシやダニロ・ペトルッチ、WorldSBK王者にも輝いたアルバロ・バウティスタの名前がある。現役ライダーで言うと、ブラッド・ビンダーやファビオ・クアルタラロ、アレックス・リンスといった名前もあり、今後における表彰台獲得の可能性も十分にあると言えるだろう。

 メーカー別に見るとヤマハが首位に立っていたが、決勝ではマルケスの功績からホンダが強いことがわかる。2023年の決勝でも、ホンダ勢が厳しい状況の中でマルケスが3位表彰台を獲得したのも、記憶に新しく印象的だ。ライダー別、メーカー別に見ても今回ドゥカティ勢、マルク・マルケス以外が優勝および表彰台に上がったとしても、2024年に記録を更新されるということはない。

 ただ、そんなホンダ勢を含む日本メーカー勢は、やはり今でも苦境が続いており、長らく優勝から遠ざかっている。そのためホンダとヤマハは今季からコンセッション(優遇措置)の対象とっており、後半戦のここ数戦を見てみると少しずつ改善も見られる。そのため、もしかするとヤマハとホンダの表彰台争いも見られるかもしれない。

 先ほども触れたように、ここ数年は日本メーカーが苦境に立たされており、ドゥカティ勢の一強とも言える。ただ、日本メーカーにとって母国GPとなる日本GPでは、新しいアップデートやパーツも投入される可能性と活躍も期待できるかもしれない。

 今年どのライダー、どのメーカーは優勝および表彰台を飾るのか、また新たに記録は更新されるのか。開催が迫っている第16戦日本GPでは、そのあたりも含めてレースを楽しんでみてはいかがだろうか。

■日本GP決勝レースのライダートップ3ランキング
ライダー/チーム名優勝2位3位マルク・マルケス/Repsol Honda Team331ホルヘ・ロレンソ/Movistar Yamaha MotoGP211ダニ・ペドロサ/Repsol Honda Team2-1アンドレア・ドヴィツィオーゾ/Ducati Team111ホルヘ・マルティン/Prima Pramac Racing1-1ジャック・ミラー/Ducati Lenovo Team1--フランセスコ・バニャイア/Ducati Lenovo Team-1-ブラッド・ビンダー/Red Bull KTM Factory Racing-2-ファビオ・クアルタラロ/Petronas Yamaha SRT-1-カル・クラッチロー/LCR Honda CASTROL-1-バレンティーノ・ロッシ/Movistar Yamaha MotoGP-11アレックス・リンス/Team SUZUKI ECSTAR--1ダニロ・ペトルッチ/OCTO Pramac Racing--1マーベリック・ビニャーレス/Team SUZUKI ECSTAR--1アルバロ・バウティスタ/San Carlo Honda Gresini--1

■日本GP決勝レースのメーカートップ3ランキング
メーカー優勝2位3位ホンダ542ドゥカティ324ヤマハ232KTM-2-スズキ--2