相手の状況によって言葉は慎重に選ぶべきだ。下手をするとたった一言で相手を深く傷つけてしまう事もある。東京都に住む女性(70歳~)は、かつて子どもができず悩んでいた頃、幼馴染である友人から
「結婚すると子どもがいることが当たり前なので」
と書かれた手紙を受け取り、絶縁した経験談を打ち明けた。前後に何があったのだろうか。(文:湊真智人)
「手紙を見て落ち込んでいる私を見て、夫までもが彼女の無神経さに怒り、以後絶縁しました」
話は友人の結婚までさかのぼる。友人より先に結婚していた女性は、「お嫁さん探しの縁談」を耳にした際に友人を紹介したという。その話は「トントン拍子」にまとまった。つまりは友人の結婚に女性が一役買ったというわけだ。
ほどなく女性の夫が海外勤務になり、女性も共にヨーロッパに移住した。
「彼女と手紙のやり取りをして『いいわね、羨ましいわ』など返事をもらったりしていると、彼女が妊娠。私のほうはなかなか子どもができず、今度はこちらが『うらやましいわ』と手紙に書いたりしていました。」
女性は子どもに恵まれず、一度流産も経験していた。そんなセンシティブな話題でも友人を立てた女性だが、心中は複雑だったに違いない。
すると友人の夫も海外勤務になり、欧州の隣国に移住してきたという。文通だけでなく実際に会いたいと思っていた女性は、友人の新生活が落ち着くまで様子を見ることにしたそう。そんな中、友人から送られてきた手紙に目を疑った。
「子どものいるママ達と楽しくやっています。結婚すると子どもがいることが当たり前なので」
女性の事情を友人が知らないはずはないだろう。「私の心を逆撫でする一文が入っていたのです」と憤りを語る。非情な言葉に落ち込んでしまったという。
「手紙を見て落ち込んでいる私を見て、夫までもが彼女の無神経さに怒り、以後絶縁しました」
結局、この手紙で友人関係が終わることになった。
「普通なら大したことではないでしょうが、子どもができずに悩んでいる私には酷な言葉でした」
こういった辛さに寄り添えない相手と友人でいることはできないだろう。
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