耐えがたい悲しみに直面すると、人は多少怪しくても何かにすがりたくなるのかもしれない。投稿を寄せた50代女性は、「高校時代から仲の良かった友人」が、実母の死をきっかけに謎のヨガ団体にハマっていくさまを目の当たりにしたそうだ。(文:福岡ちはや)
病院の待合室で「私たちで良かったら話してみませんか?」
友人の母は病死で、病院で息を引き取ったという。治療に不審な点があったと感じた友人は、母を亡くしたあとも病院に足を運び、「はっきりした(死の)原因を突き止めたい」と院長と話し合いをしていたそうだ。しかし問題は解決するどころか、どんどんこじれていった。
「(院長は)『うちには責任がない』という言い方で、(友人は)不信感が消えず、弁護士に相談して裁判をする方向で動くこととなりました」
悲しみのあまり、友人が病院の待合室で涙を流していたときだった。謎のヨガ団体の人から
「どうかされましたか?私たちで良かったら話してみませんか?」
と声をかけられた友人は、今までの経緯を話したという。すると「まずは落ち着いて。私たちがついているから」と心理の教育のような話をされ、その影響なのか病院を訴えることを止めたそうだ。その後、友人は謎のヨガ団体に入団した。そして、
「専用のスタジオで老人に体操を教えたり、ラジオやユーチューブに出て……」
と、その団体のヨガの広告塔の役目を受け持つように。「私も入団するように言われました」と女性は打ち明けた。
ヨガのおかげで友人が悲しみを乗り越え、生き甲斐を見出したのならなによりだ。ただ、友人が「アルプスの少女のクララが立った奇跡」について、その団体の「ヨガの信仰のため」と主張し、ほかにも
「戦争を起こさないために、自分たちは命がけでやっている」
と言い出したため、女性は「怪しい」と感じて入団の誘いは断ったという。それが原因で友人との縁は切れてしまったそうだが、女性は「断絶して正解」ときっぱり言い切った。
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