気軽に音楽を楽しめる「ワイヤレスイヤフォン」。最近は、コスパと音質を両立するモデルも増えてきました。
ここでは、オーディオオタクである筆者が、1万円台前半で買えて本当に音が良いと思った「ワイヤレスイヤフォン」を紹介します。
●オーディオオタクも納得のワイヤレスイヤフォンをおすすめします
DAP(デジタルオーディオプレイヤー)は新機種が出るたびに購入し、ミュージシャンがライブで使うようなカスタムIEM(インイヤーモニター)にまで手を出してきたオーディオオタクである筆者。最近は家庭環境の変化もあり、気軽に聞けるワイヤレスイヤフォンをいろいろと漁っていました。
そうしてさまざまなモデルを聴いていくうちに、1万円台前半にコスパと音質のバランスが良いモデルが多いことに気づきました。ここでは、もともと有線イヤフォン信者のオーディオオタクであった筆者も納得の音質を備えた1万代前半のモデルを紹介していきます。
なるべく、細かいスペックの話や難しいオーディオ用語は省いて紹介していこうと思うので、オーディオオタクの紹介だからと身構えずに参考にしていただければ幸いです。
●おすすめワイヤレスイヤフォン:MoonDrop Golden Ages
今回紹介するのは、イヤフォンを中心にポータブルオーディオに特化したブランド「MoonDrop(水月雨)」のモデル「Golden Ages」。MoonDropは有線イヤフォンがすでにオーディオオタクから高い評価を得ているブランドです。
Golden Ages最大の特徴は、完全ワイヤレスイヤフォンとしては珍しい平面駆動ドライバーを採用している点。平面駆動ドライバーは、音のひずみが少なく自然で滑らかなサウンドを再生できるメリットがありますが、音量を取るためには電流を増やすかドライバーの磁石を増やすなどの対策が必要になるデメリットもありました。そのため、電力やスペースが限られるワイヤレスイヤフォンでは採用例が多くなかったのです。
Golden Agesでは、変換効率の高いドライバーを自社開発することにより、このデメリットを克服。コンパクトな完全ワイヤレスイヤフォンで、平面駆動ドライバーの音質的なメリットを楽しめてしまいます。
実売価格は1万4000円台から(税込)。
●実際の音質は?
Golden Agesで音楽を聴いていて最初に感じるのは、非常に音が滑らかである点。低音から高音まで自然でスムーズなサウンドを楽しめます。
これは平面駆動ドライバーのメリットが存分に発揮された結果でしょう。ボーカルや弦楽器の音はまるで生演奏を聴いているかのようなリアルさ生々しさが感じられます。
滑らかだからとぼやけた音というわけではなく、解像感もしっかり高く細かいBGMまで埋もれずきっちりと聴き取れます。
特に素晴らしいと感じるのは明瞭感のある高音域と滑らかでツヤのあるボーカルを楽しめる中音域。女性ボーカルやアニソンとはかなり好相性です。
低音域の量感はそこそこですが、ウィークポイントというわけではなく、バランスが良く鳴って全体の雰囲気作りに一役買っている感じでしょうか。とはいえ低音の深さやズンズンとなる感じを求めている人には物足りないのは間違いないでしょう。
また音場については閉塞感こそないものの、広いわけではありません。このあたりも、とにかく広いサウンドステージを求める人には物足りない点となるかもしれません。
●まとめ
全体的に音のクオリティが非常に高く、特に音の滑らかさや高音域、中音域の明瞭感、生々しさには光るものがあります。解像感も非常に高く、このレベルの音が1万円台前半で、しかも完全ワイヤレスイヤフォンで楽しめるというのはオーディオオタクである筆者にとっても非常に驚きのポイントでした。
これまで高級イヤフォンに手を出してこなかった人は、今まで聴いたことのないような良い音を奏でてくれるメイン機となってくれるでしょうし、普段は有線で楽しむオーディオマニアの人も外出先などで手軽に良い音を楽しむ選択肢として非常に有力なモデルです。
これまで音質に特化して紹介してきたので触れていませんでしたが、機能性については必要最低限という感じなので、音質の良さを重視する場合の選択肢として候補に入れていただくのが良いと思います。