2024年09月27日 12:21 ITmedia NEWS
米Xは9月26日(現地時間)、フリージャーナリストのケン・クリッペンシュタイン氏のアカウントを凍結した。同氏が共和党の副大統領候補、J・D・ヴァンス上院議員(オハイオ州選出・共和党)に関する調査文書を記事で共有したことを受けたものだ。
Xは、クリッペンシュタイン氏が「個人情報の投稿に関するXの規則に違反した」ため凍結したと説明した。
クリッペンシュタイン氏が公開した文書はドナルド・トランプ前大統領の大統領選陣営が、副大統領候補としてのヴァンス氏の調査結果が含まれており、イランがハッキングによって入手したものという。
クリッペンシュタイン氏は「この文書は選挙シーズンに国民の関心が高いため、公開することにした」と書いた。
書類にはヴァンス氏の電話番号、住所、メールアドレスが記載されているが、クリッペンシュタイン氏は、これらは「誰でも簡単に入手できる情報」としている。
Xはクリッペンシュタイン氏のアカウントを凍結しただけでなく、同氏が文書を公開した記事へのリンクをポストしようとすると、それも阻止している。「このリクエストは、リンクがXまたはパートナーにより有害な可能性があると判断されたため完了できません。詳細はヘルプセンターをご覧ください」と表示されるが、ヘルプセンターの具体的なリンク先は示されない。
Xのオーナー、イーロン・マスク氏はかつて、Twitter(当時)が2020年に米タブロイド紙New York Postのスキャンダル記事の拡散を制限する措置を採ったことについて、「真実を報じた大手報道機関のTwitterアカウントを停止することは、明らかに極めて不適切だ」とツイートしている。
マスク氏はクリッペンシュタイン氏による文書公開については、「これはこれまでに見た中で最も悪質で邪悪な個人情報漏えい行為の1つ」だとし、「大統領候補者が危険にさらされているという憶測は的外れではない。すでに@realDonaldTrumpの命を狙う暗殺未遂事件が2件発生している」とポストした。
マスク氏は米大統領選でのトランプ氏への支持を表明している。