山田孝之と仲野太賀がダブル主演する映画『十一人の賊軍』より、特別映像「溝口 絶体絶命篇」「新政府軍(官軍)篇」の2本と、「賊」たちが戦場を暴れ回る場面写真が解禁された。
【動画】阿部サダヲ、究極の選択を迫られる! 映画『十一人の賊軍』溝口 絶体絶命篇
本作は、「日本侠客伝」シリーズ(1964年~)、「仁義なき戦い」シリーズ(1973年~)などを手掛け、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した幻のプロットを、60年の時を経て映画化。
明治維新の中で起きた“戊辰戦争”の最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが「決死隊」としてとりでを守る任に就く物語―。この巨匠が手掛けたプロットを、企画・プロデュースの紀伊宗之と白石和彌監督、脚本の池上純哉たち平成ヤクザ映画『孤狼の血』チームが受け継ぎ、令和に新たな集団抗争劇として誕生させる。
戊辰戦争のさなか、新しい時代を切り開く強い使命感を掲げ進軍を続ける新政府派「官軍」によって、旧幕府軍は徐々に追い詰められていた。そんな中、ひそかに新政府軍への寝返りを画策する新発田藩の目の前には、ついに官軍の到着が迫っていた。しかし旧幕府派の奥羽越列藩同盟軍が出兵を求め新発田城へ軍を率いて押しかける。城から退かない同盟軍と迫りくる新政府軍が鉢合わせてしまっては、新発田は戦火を免れない。まさに絶体絶命。
特別映像「溝口 絶体絶命」編では、舞台となる新発田藩の実権を握る溝口内匠(阿部サダヲ)が、着実に勢力を広げる新政府軍と近隣諸国で同盟を結ぶ旧幕府軍のどちらに付くか、究極の選択を迫られる。板挟みでうろたえる中、家臣たちからも決断を迫られ右往左往する姿から一変、吹っ切れたように、「切り捨てい!」と号令を下す内匠が相対する相手とは―?
さらに、「新政府軍(官軍)」編では、山縣狂介(玉木宏)率いる官軍が獲物を狩るかのごとく、新発田を追い詰めていく。標的を定めた山縣の不敵な笑みや、土佐藩士、官軍先鋒総督府・軍監、岩村精一郎(浅香航大)の狂気に満ちた高笑いからは、王者の風格が漂う。飛ぶ鳥を落とす勢いの官軍を前に、新発田は活路を見いだせるのか…?
場面写真には、異なる罪状で寄せ集められた罪人たちが、命と自由を天秤にかけ戦場で暴れ回る姿が切り取られている。賊軍と呼ばれる彼らが一様に同じ方向を見据えるカットをメインに据え、罪人たちを取りまとめる鷲尾兵士郎(仲野太賀)の刀を構える気迫の一枚など、決死隊の面々が刀や銃を手に敵を迎え撃つ。
賊の中で紅一点である、なつ(鞘師里保)が政(山田孝之)を抱き抱える慈愛に満ちた姿なども切り取られている。同じ決死隊であるはずの政と兵士郎が取っ組み合う穏やかではない一場面も解禁された。
さらに、先月のキャスト解禁で顔が似ている?とSNS上でひそかに話題になった佐野岳とナダル。佐野も以前から自身のSNSで似ていると公言していたが、今作では双子の兄弟役であることが判明。官軍・先遣隊隊長、世良荘一郎(安藤ヒロキオ)の腹心として、官軍の中でもひときわ目立つそろいの衣装を身にまとい、賊軍たちの前に立ちふさがる。オフショットでは2人仲良く肩を並べる一場面も。
映画『十一人の賊軍』は、11月1日より全国公開。