2024年09月20日 14:41 ITmedia NEWS
ブラジル連邦最高裁のアレクサンドル・デ・モラエス判事は9月19日(現地時間)、米Xに対し、司法命令違反により1日当たり500万レアル(約1億3000万円)の罰金を科す決定を下した。この決定は、Xが支払いを履行しない場合に備え、米SpaceXにも連帯責任を追わせるものとなっている。
モラエス判事はまた、ブラジル国家電気通信庁に対し、国内からXへのアクセスを直ちに阻止するよう命じた。
これは、18日にブラジル国内でXへのアクセスが一時的に回復したことを受けた決定だ。
Xはこの復旧は「意図しない一時的なもの」と説明したが、ブラジルインターネットサービスプロバイダー協会は、Xがサーバを米Cloudflareに移管しており、アクセス変更は意図的なものだったとみている。
本稿執筆現在、XあるいはXのオーナーであるイーロン・マスク氏からのコメントはまだない。
マスク氏とデ・モラエス判事の対立は、デ・モラエス氏がマスク氏に対し、ジャイル・ボルソナロ前大統領の右派政党の同盟者のアカウントや偽情報を拡散しているとされるアカウントを閉鎖するよう命じたことに端を発する。マスク氏は、この命令は検閲に等しいと主張し、アカウント閉鎖を拒否した。
デ・モラエス氏は8月28日にマスク氏とXに対し、24時間以内にXのブラジルでの法定代理人を任命するよう命じ、従わなければXのブラジルでの活動を停止させると警告した。マスク氏がこれに従わなかったため、Xはブラジルでブロックされた。