痴情のもつれが良好だった友情を壊してしまうこともある。東北地方の20代女性は、友人らの色恋沙汰に巻き込まれ、無関係にもかかわらず絶縁された経験があるという。女性は、
「私はいろいろな男女関係の踏み台にされて、いらなければ捨てられただけ。最後まで私と1対1で人間関係を構築してくれてた人はいなかったのか」
と嘆き、絶縁までの一部始終を語る。(文:福岡ちはや)
男友達に確認して「寝取りは本当のことだった」と確信
女性には高校時代に同じバンドグループで活動し、「親友のような良い関係」を築いた2人の友人、A子とB子がいた。大学進学後に住む場所がバラバラになっても、メッセージのやり取りをする仲は続いていたそうだ。
そんなある日、女性はA子が親友(C子)の彼氏を寝取ったという主旨の話を男友達から耳にする。この時点では半信半疑だったのだろう、女性はC子とも高校時代に多少のつながりがあったので、情報元の男友達を入れた3人で集まって飲んだそうだ。
そこでA子がC子の彼氏と「ラブホテルで楽しく遊んでいる生々しい話」を聞き、情報元の男友達からは「A子の体に付いた大量のキスマークの写真を持っている」と明かされたため、女性は「(A子の)寝取りは本当のことだった」と思うほかなかった。泣き出したC子を「もういろんなことを忘れよう」と励まし、その日は解散したそうだ。
女性が理不尽な目に遭ったのは、その2か月後だった。「A子とB子が突然、バンドのグループLINEを退会していた」のだ。別のバンドメンバー、D子に事情を聞いたところ、
「『私がA子の悪口を言いふらしてる』とA子の耳に入ったため、怒ってB子と結託して私と絶縁することにしたらしい」
とわかり、混乱した女性はB子に個別メッセージを送った。しかし「会う気も話す気も、話を聞く気すらない」と言われ、SNSもすべてブロックされてしまったという。女性は、
「『A子は最低だ』とは本心で思っているが、B子に対してはポジティブな感情しか持っておらず、いきなりそんなことになってかなりショックだった」
と当時の心境を振り返った。
絶縁から3年後…C子と男友達の関係に衝撃を受けた女性
それにしても、なぜ女性はA子とB子に誤解されてしまったのだろうか。その答えは、2人との絶縁から3年後に明らかになった。
D子に当時の話を聞いてみたところ、A子の寝取りを女性に暴露した男友達が原因を作ったことがわかった。3人で飲んだことをA子に伝えたらしく、「怒り狂ったA子とB子が私と絶縁することを決定した」という。この男友達がどのように伝えたかわからないが、話を聞いたA子は、女性に陰口を言われたと勘違いしたのだろう。
しかも飲みの席で、A子に彼氏を寝取られたと泣いていたC子は、この男友達と「付き合っていないものの何度か夜を一緒に過ごす関係だった」ことも発覚。こうして冒頭のとおり、女性は「いろいろな男女関係の踏み台」にされたと思ったのだった。
現在、女性はD子とだけ友人関係を続けており、寝取った・寝取られた問題に関係する5人とは完全な絶縁状態にあるという。近づくと面倒ごとに巻き込まれる可能性が高そうなので、むしろ良かったのではないか。
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