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キツネでもウシでもなく、なぜ? 新潟には〝カエル〟を祀る神社があった→その歴史とは

2024年09月17日 06:00  Jタウンネット

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キツネでもウシでもなく、なぜ? 新潟には〝カエル〟を祀る神社があった→その歴史とは

神社で目にすることがある動物の像といえば、狐や牛などを思い浮かべる方が多いのではないだろうか。

しかし、中にはこんな生き物が鎮座する神社も存在する。

祀られているのは、カエル...!?(画像提供:みねるば@minerva_owl1さん、以下同)
祀られているのは、カエル...!?(画像提供:みねるば@minerva_owl1さん、以下同)

台座に鎮座しているのはカエルの石像。ギョロっとした大きな目玉が印象的だ。

こちらは、Xユーザーのみねるば(@minerva_owl1)さんが「新潟、カエルを信仰する謎の神社があってよかったです」というつぶやきとともに投稿した写真。

Jタウンネット記者の取材に応じたみねるばさんによると、カエルの石像を発見したのは2024年1月8日に偶然訪れた三社神社(新潟市中央区)。石像のほかにも、かわいらしいカエルおみくじ」が大量に置かれており、驚いたという。

色とりどりのカエルのおみくじも
色とりどりのカエルのおみくじも

一体なぜカエルなのか。Jタウンネット記者は12日、カエルを祀る三社神社(新潟市中央区)の禰宜・大橋英喜さんに話を聞いた。

カエルを祀るようになった経緯とは

三社神社のある場所は、かつて信濃川の河口付近にある中洲だった。

1747年、開祖・安倍玄的(げんてき)氏が中洲を開拓するにあたり、成功を願って神様を招き、創建したのが三社神社だという。

しかし開拓当時、信濃川の中洲では洪水が非常に多く、1807~8年には3度の大洪水で壊滅的な被害を受けたという。そのため、開発を諦めて土地を手放そうとしたのだが......そこで目撃されたのが、たくさんのアオガエルが元気に生息している姿だった。

「『カエルだって頑張って生息できている地域だから、我々が頑張ってこの土地を何とかしよう』と努力を重ねたそうです」(禰宜・大橋英喜さん)

その後、安倍玄的氏は自らを「玄的の青蛙」と呼んで再び奮起。開拓後、御祭神とは別に後世にこの歴史を伝えようとカエルを祀るようになった。

玄的の青蛙の石像
玄的の青蛙の石像

カエルとの深いつながりをもつ神社に、ユーザーからは

「これはお参りしてみたい...」
「カエルかわいい欲しい」
「一瞬、ハムスターが混じってる!と思ったけど金色のカエルだった」

といった声が寄せられている。

ちなみに境内には大きなカエル像のほかにも、小さいカエルの像が5匹おり、6(匹)とカエルで「幸せを迎える」とされている。

興味のある方は、カエルを探しに訪れてみては。