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『呪術廻戦』実は最強? 意外な術式のポテンシャルを秘めている呪術師といえば?

2024年09月11日 08:00  リアルサウンド

リアルサウンド

呪術廻戦の公式Xより @jujutsu_PR

※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。


   『呪術廻戦』に登場する呪術師たちには、下は4級、上は特級まで強さのヒエラルキーが設定されており、その頂点には“史上最強の術師”宿儺と“現代最強の術師”五条悟の2人が君臨している。


(参考:【写真】かっこいい!! 『呪術廻戦』虎杖悠仁のPVを始め、コミックの書影など


  しかしそうした表向きの設定とは別に、驚異的なポテンシャルを秘めている呪術師たちも少なくない。“実は最強かもしれない”術式について、検証していこう。


  まず最強候補の筆頭としてよく挙げられるのが髙羽史彦。その術式「超人」(コメディアン)は、「ウケる」と思ったイメージを現実のものとする能力で、現実法則を捻じ曲げたり、相手の思考能力を汚染したりと、まさに“なんでもあり”だ。その性能について、作中では「五条悟にも対抗できうる術式」と評されていた。


  実際に髙羽の実力が発揮されたのは27巻のこと。呪術師としてトップクラスの実力をもつ羂索を相手に1対1で互角の勝負を繰り広げ、その最中には特級呪霊を一撃で撃破する場面もあった。「死滅回游」をきっかけに術式を発現させたばかりということを考えると、その潜在能力の高さがよく分かるだろう。


  たまたま羂索がお笑いに精通していたから互角となったものの、もし五条や宿儺が相手だったとしたら、まさかのジャイアントキリングを達成していたかもしれない。


  同じく「死滅回游」で覚醒した呪術師としては、甘井凛の潜在能力も侮れない。彼の術式は自分のなかの糖分を増幅させ、何らかの形で体外に出力するというもの。具体的には、「プリン」として出力するところが描かれており、一見なんの役にも立たない術式のようにも見えた。


  だが家入硝子はそんな甘井に対して、「他人の体内に直接糖分を送り込む」という術式の使い道を提示。それによって、術式の使用に伴う脳の糖分の消費を補う……というサポート的な立ち位置を獲得した。


  さらに恐ろしいのはここから先だ。他人の体内に直接糖分を送り込めるということは、血糖値の乱高下によって意識がもうろうとする「血糖値スパイク」のような現象を疑似的に引き起こせる可能性がある。術式の発動条件が“触れるだけ”というのも優秀なので、突き詰めれば真人のような恐ろしい術式の使い手になるかもしれない。


  まだ自身の術式について理解が浅いのが弱点だが、家入に弟子入りしたことが明かされているため、今後の成長に期待できそうだ。


■本編ではあまり活躍しなかった“隠れ実力者”たち


  そのほかの隠れ実力者としては、過去編にあたる「懐玉・玉折」に出てきた分身術者についても言及しておくべきだろう。


 彼の能力は自分と同じ見た目の分身を最大5人分作り出し、そのコンビネーションによって相手を追い詰めていくというもの。分身たちの間に“オリジナルとコピー”の概念はなく、どれを本体にするのかは自由に選択できるという。汎用性が高い能力で、五条からは「いい術式」とも評されていた。


 残念ながら同エピソードでは、名前が明かされる暇もなくあっけなく物語から退場していったものの、術式自体の性能は折り紙付き。もし彼が虎杖や禪院真希、東堂葵クラスの体術をもっていれば、相当の強敵になっていたことは想像に難くない。


 またアタッカータイプではなく、サポートタイプの呪術師としては、ラルゥの有能さにも注目が集まっている。『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』では夏油傑一派のメンバーとして登場し、その後本編にも思わぬ形で絡んできたキャラクターだが、「心身掌握(ハートキャッチ)」という強烈な術式をもつ。


 巨大な仮想の手によって術式対象を掴むというものだが、本当に恐ろしいのは“その後”に発揮される力。一度物理的に掴んだ相手に関して、心を鷲づかみにして、強制的に意識を引き付けることができるのだ。作中では、あの宿儺の心を掴むことに成功していたため、相手がどれだけの実力者でも能力が適用されるものと思われる。


 どんな相手でも確実に隙を作れるという意味で、サポート能力としては申し分のない性能だ。即死系の術式をもつパートナーがいれば、必勝の図式を描けるだろう。


 作中ではあまり目立たなかったものの、実は無限大のポテンシャルを秘めていた呪術師たち。残り3話で本編は完結を迎えることが予告されているが、今後何らかの形で活躍が描かれることに期待したくなってしまう。


(文=キットゥン希美)