誰だって「こんな仕事やってられない！」と思う瞬間はあるだろう。東京都の40代男性（ITエンジニア／年収650万円）は、
「他のメンバーとの扱いの差を感じたとき」
に辞めようと思ったそうだ。どんな扱いを受けているのだろうか。（文：天音琴葉）
「自分ばかり遠い客先、初めての客先に行かされ…」損な役回りの男性
クライアント先の社内インフラ管理に従事している男性は、次のように打ち明けた。
「同じチームなのに自分ばかり遠い客先、初めての客先に行かされ、客先の情報や環境などをまとめさせられ、ある程度出来上がると自分より経験の浅い人にその現場を任せるよう指示される。気づいた時には自分より経験も知識もない人が自分よりも上のポジションになっていた」
損な役回りになっているようだ。指示する上司に対する不信感も募る一方だろうから、辞めるしかないかもしれない。
愛知県の60代男性（素材・化学・食品・医薬品技術職／年収400万円）は、定年退職後、再雇用で働き始めたが、辞めたくなった理由をこう明かした。
「業務内容は全く変わらないのに、年収ベースで現役時の30％くらいに落とされたことが一番目の理由。二番目は、新しい分野の研究開発を行っているが自身以外にその分野に関してわかる人がいないため全てがおんぶに抱っこ状態であったのと、それにも関わらず再雇用期間が開発の緒についた時点までであったこと」
給料が下がるなら、その分の仕事量を減らして欲しいと思う人は多いだろう。結局、男性は転職活動を開始したようで、その結果、知人の紹介で受けた会社から「厚遇条件を提示された」とのこと。現在は、精密機器メーカーで研究開発業務に携わっているそうだ。今後、労働力人口が高齢化していくなか、再雇用後の賃金問題がどうなっていくのか、興味深いところだ。
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