9月7日、2024年MotoGP第13戦サンマリノGPのMotoGPクラスのスプリントがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは18位を獲得した。ジョアン・ミルは体調不良により欠場。
ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は13位、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は20位。ワイルドカード参戦のステファン・ブラドル(HRCテスト・チーム)はリタイアとなった。
体調不良により初日をスキップしたミルだが、一時は快方に向かっていたものの土曜の朝に悪化し、チームからサンマリノGPを欠場することが発表された。
2日目は、気温27度、路面温度28度のドライコンディションでフリー走行2回目が始まる。
中上は前後ソフトタイヤを、他の3人は大勢と同じくミディアム/ソフトのタイヤ選択でコースイン。中上が19番手、ザルコが20番手、マリーニが21番手、ブラドルが23番手と2日目もホンダ勢は苦戦が続く。
予選Q1は、気温変わらず路面温度が33度に上昇。中上のみフリー走行2回目と同じく前後ソフトを選択。他のライダーはミディアム/ソフトだ。
1回目のランでは、ザルコがトップから0.337秒差の1分31秒485で6番手タイムを記録。マリーニ、中上、ブラドルは1分31秒台に上げられず、下位に沈んだ。
最後のアタックへとコースイン。マリーニが1分31秒923とタイムを更新するが、順位を上げられず21番手。中上が22番手、ブラドルが23番手と最後方グリッドに並んだ。ザルコは最終アタックで自己ベストを更新できず、総合16番手でQ2進出ならず予選を終えた。
午後のスプリントは13周のレース。気温29度、路面温度41度とさらに上がる。序盤は大きな混乱もなく周回を重ねていたが、ブラドルは3周目にピットインしリタイアとなった。
中盤に上位ライダーの転倒もありザルコは14番手に浮上。マリーニと中上は、19番手のアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を挟んで機を伺うも膠着状態。
ザルコは後ろからの追い上げも抑え、14位でチェッカーを受けた。しかし、前方のアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)がロングラップ・ペナルティを未消化だったために3秒加算。最終的にザルコは13位でスプリントを終え、決勝でのポイント獲得に希望を見せた。
リンスを抑え続けたマリーニは18位、その後ろの中上は20位と続いた。
ミルを欠いた布陣だが、前戦アラゴンGPのようにレースで順位をゲインしポイント獲得できるか、明日の決勝に注目したい。
■ルカ・マリーニ(予選:21番手、スプリント:18位)
「今日のトラックコンディションは変動が大きかったと思う。午前中はグリップの感覚が本当に良くて、普段は弱点の一つとされている部分でも調子が良かったけど、レース中に気温が高くなるにつれてグリップが低下したんだ」
「スプリントでは後輪の摩耗が予想以上に激しかった。全体的には厳しい一日だったね。明日の決勝レースに向けてできることを見極めるために引き続き作業を進める必要があるよ」
■ヨハン・ザルコ(予選:16番手、スプリント:13位)
「できる限りのことはすべてやったよ。バイクのリヤ側に何かしらの問題があり、ライバルを追い抜いて戦うことが難しい状況だった。月曜日のテストには希望を持っている。問題点を探し、望むポジションで戦えるように進歩できるよう願いたいね」
■中上貴晶(予選:22番手、スプリント:20位)
「簡潔に言うと、厳しいスプリントでした。トラックを理解しプッシュしたかったのですが、チャタリングのために思うようにいきませんでした。しかし、諦めません。収集したデータを分析して、明日のレースに向けて改善を図ります」
■ステファン・ブラドル(予選:23番手、スプリント:リタイア)
「今週末も、(3人のライダーとは)異なることに取り組んでおり、新しいアイデアやコンセプトを試している。目標はラップタイムではない。もちろん、スプリントを完走できれば良かったけれど、時にはこれも進歩の一環だ。明日、再挑戦するよ」