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【京成杯AH予想】ハンデの恩恵を受けている馬が有利!? 斤量57キロ以上の馬は格上のレースでの実績が必要不可欠

2024年09月07日 17:00  netkeiba

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ディオがデータに該当(撮影:下野雄規)
 今週の日曜日は、中山競馬場で京成杯オータムハンデ(GIII・芝1600m)が行われます。

 京成杯AHはその名の通りハンデ戦で行われる重賞です。13年以降に中山芝1600mで行われた京成杯AH(計10レース)では、斤量56キロ以下の馬が9勝2着6回3着8回と良績を残していますし、単勝回収率も100%を超える成績となっています。ハンデ戦の恩恵を受けている馬が結果を残していると言えそうです。

 一方、斤量56.5キロ以上で出走した馬は1勝2着4回3着2回と苦戦しています。単勝回収率は僅か9%。複勝回収率でも57%となっていますので、重い斤量を背負わされている馬には分が悪い一戦である事が分かります。

 データ対象期間の京成杯AHは全て中山開幕週に開催されています。開幕週は馬場の傷みが少なく速い時計の決着になりやすい傾向があります。よって、スピード能力が求められますので、重い斤量よりも軽い斤量の馬の方が存分にスピードを活かせる事もこのような傾向になっている要因として考えられます。

 今年の京成杯AHも開幕週で行われますし、速い時計での決着になる可能性もあります。例年の傾向を踏まえれば、今年も斤量が56キロ以下の馬に注目したいところです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
斤量57キロ以上で出走(ただし、GII以上で3着以内の実績がある馬は除く)
[0-0-0-14]複勝率0%
該当馬:エアファンディタ、ショウナンマグマ、セルバーグ、ディオ
(過去の該当馬:23年インダストリア1番人気7着、21年カラテ3番人気5着、17年マルターズアポジー2番人気4着)
※特に言及のない限り、データは13年以降に中山芝1600mで開催された10レースを対象にしています。

 上位人気が予想されるディオが該当しました。

 斤量56.5キロ以上の馬が苦戦しているのは先に書いた通りです。その中でも斤量57キロ以上でGII以上のレースで3着以内の実績がない馬については好走例がありませんでした。

 ハンデ戦で斤量57キロ以上を背負うのはハンデキャッパーがその馬の能力を高く評価している証拠と言えます。しかし、GII以上で3着以内の実績がない馬は好走していませんので、そのような馬は過大評価されていると言えるのではないでしょうか。

 ディオの斤量は57.5キロ。重賞での実績は前走の関屋記念(GIII)での2着が最高。GII以上では3着以内の実績がないため、過去の傾向からすると危険な人気馬と言えそうです。

 また、ディオは京成杯AHと同じ舞台で行われた今年3月のダービー卿CT(GIII)で、今回と同じ斤量57.5キロで出走し11着と大敗しています。レースを見る限りでは不利は受けていませんでしたし、スムーズに競馬をしながらも惨敗しています。今回も斤量やコース、レース格は同じですので、その点には不安を感じます。

 過去の傾向も考えると、高い評価は与えづらいですし人気でも軽視したい1頭と言えるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。