世界的ヒット作『ワンダー 君は太陽』(2017)のアナザーストーリーを描く映画『White Bird(原題)』が、邦題を『ホワイトバード はじまりのワンダー』として12月6日より公開されることが決定。予告編と日本版ポスターが解禁された。
【動画】あの名作にはもうひとつの物語が! 映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』予告
『ワンダー 君は太陽』は、全世界で800万部を突破した小説「ワンダー」を実写化し、興行収入320億円超えのヒットを記録した感動作。生まれつき人と違う顔を持つ10歳の少年オーガストこと“オギー”が、初めて通い始めた学校でいじめや裏切りにあい、何度もくじけそうになりながらも家族に支えられて困難に立ち向かっていく姿を描く。「正しいことよりも親切なことを選ぶ」というセリフ、「人に親切にする。そんなシンプルなことで、人々の心を変えることができる」というメッセージが多くの人々の心に深くしみわたり、今もなお新たなファンを獲得し続けている。
その後、小説「ワンダー」の作者R・J・パラシオが、「ワンダー」のアナザーストーリー「ホワイトバード」を書き上げた。主人公はジュリアン、前作でオギーをいじめた少年である。ジュリアンはいじめにより学校を退学処分になって以来、自分の居場所を見失っていた。そしてもう1人の主人公は、ジュリアンのおばあちゃん、サラ。『ホワイトバード はじまりのワンダー』は、サラが孫の行く先を心配し、希望に満ちた未来へと導くために、自ら封印していた“衝撃の過去”を告白するという物語。いじめた側の救済まで描かなければ、「ワンダー」の真の世界観は完結しないという作者の決意に胸を打たれた『ワンダー 君は太陽』のプロデューサーたちが再集結し、「ホワイトバード」の映画化も実現させた。
いじめによって学校を退学処分になったジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんな中、ジュリアンの祖母サラがパリから訪ねて来る。あの経験で学んだことは「人に意地悪もやさしくもしない。ただ普通に接することだ」と孫の口から聞いたサラは、「あなたのために話すべきね」と自らの少女時代を明かす。
時は1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスのジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることに。クラスでいじめられていたジュリアンに何の関心も払わず、名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれる。日に日に2人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるのだが─。
前作『ワンダー 君は太陽』のいじめっ子ジュリアンの祖母サラ役に、『クィーン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞した名優ヘレン・ミレン。毅然とした眼差しと慈愛に満ちた微笑みで、波乱に満ちた人生を歩んできたサラの強さと優しさを体現した。いじめっ子だったジュリアン役には、前作よりブライス・ガイザーが続投。少女時代のサラに、『キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱』のアリエラ・グレイザー。サラの同級生だった少年ジュリアンを、『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』のオーランド・シュワート。そのほか、「X‐ファイル」シリーズのスカリー役でエミー賞をはじめ数々の賞に輝いたジリアン・アンダーソンらが出演する。
監督は、『チョコレート』『ネバーランド』『プーと大人になった僕』などのヒューマンドラマから、『007/慰めの報酬』といった超大作エンターテインメントまで幅広いジャンルで才能を発揮してきたマーク・フォースター。
予告編は、前作『ワンダー 君は太陽』で問題児だったジュリアンに、「あなたは退学してない。やめさせられたの。ある少年をいじめて」と、サラが言い聞かせるシーンから始まる。「あなたのために話すべきことがある」と続け、舞台はサラの少女時代であるナチス占領下のフランスへとさかのぼっていく。過酷な状況からサラを助けてくれたのは、クラスでいじめられていた少年ジュリアンと彼の家族だった。「命を投げ打って人を助ける時、その親切は奇跡のようなもの」と語りかけるサラ。果たしてサラがたどった“衝撃の過去”とは? そして、おばあちゃんの知られざる物語を聞いたジュリアンの決断とは─。
日本版ポスターは、青いブルーベルの花に囲まれた少女時代のサラと彼女の人生を変えたジュリアンを大きく配置した、2人のまっすぐでピュアな瞳に引き込まれるビジュアル。その周囲には、現代のサラの横顔と、「やさしさこそ、ほんとうの強さ」というかつての体験から得たサラの想いが添えられている。
厳しい状況の中でも、まるでおとぎ話に入り込んだかのような美しい映像が垣間見える本作。今回の予告編とポスターも、そんな作品の世界観に触れることができる仕上がりとなっている。
映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』は、12月6日より全国公開。