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サービス開始から「30年」で大きく進化!“約4,200万人”の会員数を誇る「ANAマイレージクラブ」その特徴とは?

2024年09月04日 21:00  TOKYO FM +

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サービス開始から「30年」で大きく進化!“約4
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。8月31日(土)の放送は、前回に引き続き、全日本空輸株式会社執行役員デジタル変革室長 兼 ANAホールディングス株式会社執行役員グループCIOの加藤恭子(かとう・やすこ)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)加藤恭子さん、笹川友里



加藤さんは1989年に全日本空輸(ANA)に入社し、情報システム部門に配属。営業部門のシステム担当やマーケティング担当を経て、株式会社ANAじゃらんパック、ANA X株式会社の代表取締役社長を歴任。2022年にANAデジタル変革室イノベーション推進部部長となり、2023年4月より現職に就いています。

◆サービスが拡大されていく「ANAマイレージクラブ」

前回の放送ではANAのDX(デジタルトランスフォーメーション)最新事情を伺いましたが、今回はまず多くの方が利用している“マイレージサービス”の話題に。ANAでは、1993年に国際線のみのマイレージサービス「Program A」をスタートさせ、その後、1997年に国内線・国際線共通のマイレージサービス「ANAマイレージクラブ(AMC)」が発足しました。当時は主に飛行機を利用する際にしか使えませんでしたが、導入から30年近く経った現在はサービスの内容も拡大し、現在約4,200万人もの会員数を誇ります。

そんなANAマイレージクラブのサービスについて「“マイル=航空券、飛行機に乗ること”という印象がまだ強く、大半の方は“(飛行機に乗るのは)多くても年に1回程度”だと思いますが、(マイルを)日常的に使えないと、貯める意味やモチベーションが保てないと思い、現在はANAグループが提供しているショッピングモール『ANA Mall(ANAモール)』でお買い物いただけるなど、日常生活のなかでマイルをコツコツ貯めて使える世界観を目指しています」と加藤さん。

「ANA Mall」とは2023年1月にサービスを開始したECモールで、現在の店舗数は100以上。空・飛行機にまつわるものはもちろん、洋服から家電、食品まであらゆる商品を取り揃えており、「日々のデータを見ながら、お客さまがどんなことにご興味を持っているのかを考え、お客さまのご期待に添えるようなもの、興味を持っていただけるものを用意しています」と胸を張ります。

そのほかにも、マイルをチャージしつつ決済できる“ANA Pay”や電気の契約を変更していただくことでマイルが貯まる“ANAでんき”など、新たなサービスを続々と開始し、マイルと日常との接点を増やしています。

◆飛行機は今や“なくてはならない乗り物”

1989年の入社以来、約35年に渡って航空業界に携わってきた加藤さん。そこで笹川が、入社以降の“航空業界の変化”について聞いてみると、「昔に比べれば、飛行機はかなり身近な乗り物になってきていると思います。入社当時は“(飛行機を)公共交通機関だ”と胸を張って言うのはおこがましい感がありましたが、今やなくてはならない乗り物だと思っていますし、(ANAも)社会において必要な会社になっていると思います」と言います。

また、加藤さん自身は今でこそANAのDXに尽力していますが、入社時はそこまでデジタルに興味がなかったそう。「(最初に)配属された部署がたまたま情報システム部だっただけで、本来は“お客さまへの楽しいサービスを実現したい”と思って入りました。ただ、情報システム部に配属されたのをきっかけに(デジタルを)知り、その後、マーケティングの世界に入りましたが、結果的にはデータやデジタルを駆使して“お客さまに何を届けるか”を考える部署だったので、(デジタルとの)つながりは最初から細く長くあったのかなと思います」と振り返ります。

◆今は海外の方に知ってもらうチャンス

続いて、今後より良い経営を目指すうえでの課題を聞いてみると、「以前、国内のビジネスの世界において、毎月のように東京に集まる機会があったかと思いますが、今はオンラインに切り替わった影響もあり、特に国内線の利用が減ってきています。また国際線も、円安の影響で海外に遊びに行く日本人のお客さまが少し減っているのかなと思います」と言及。

その一方で、訪日観光客は大幅に増加しており、「今は海外の方に私たちのことを知ってもらうチャンスだと思っています。ネガティブなこともありますが、やはり、ご利用いただいた際にしっかり良さを伝えることが大事だと思っています」と声を大にします。

さらには、「先ほど“ビジネスでのご利用が減っている”と話しましたが、“人と人が直接会わない”という選択肢はないと思っています。私自身、例えば、旅行をしていても人と人とのつながりが自分の成長につながっていると感じています。そういう意味では、私たちはそのつながりをつくる会社だと思いますので、皆さんの成長の一助になっていると思うと(私たちの仕事も)捨てたものではないなと。Web会議が主流になり、“航空会社はなくなってしまうのではないか?”と懸念される方もいますが、そんなことはないと思っています」とも。

最後に、加藤さんが想像する近未来の景色を伺うと、「デジタルの進化が早すぎて、どんなことが未来に起きているかは分かりませんが、仕事をするなかで、やはり“コミュニケーション”は引き続き絶対的にあるものだと思っています。国内外いろいろな人とつながり、楽しくて明るい戦争のない生活ができる世界になっていくといいなと思いますし、そのお役に立てるような会社であり続けたいと思っています」と話していました。

次回9月7日(土)の放送は、株式会社フーディソン代表取締役CEO山本徹さんをゲストに迎えてお届けします。生鮮食品の流通におけるDXについてなど、貴重な話が聴けるかも!?

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8月31日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年9月8日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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