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トヨタ、FP3で好タイムも予選は厳しい結果に。ミスを悔やむブエミ、可夢偉は「最後まで決して諦めない」

2024年09月01日 12:30  AUTOSPORT web

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TOYOTA GAZOO RacingのトヨタGR010ハイブリッド 2024年WEC第6戦ローンスター・ル・マン
 8月31日、アメリカ・テキサス州のオースティンに位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、2024年WEC世界耐久選手権第6戦『ローンスター・ル・マン』の予選とハイパーポールが行われた。2台のトヨタGR010ハイブリッドでシリーズに参戦しているTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、小林可夢偉がアタックを担当した7号車が5列目9番手、セバスチャン・ブエミがドライブした8号車は6列目12番グリッドから決勝をスタートすることとなった。

 9メーカー計19台で始まった今季のWECハイパーカークラスは、イソッタ・フラスキーニが突然の撤退により姿を消したものの、依然として激しい争いが続いている。前戦サンパウロで2勝目を挙げたTGRは、マニュファクチャラーランキングで首位と4ポイント差の2位につけた状態で4年ぶりの開催となるCOTAに入った。しかし、その予選/ハイパーポールでは僅差の戦いのなかでライバルメーカーの後塵を拝した。

 ローンスター・ル・マンの予選日となった31日土曜は、決勝レースのスターティンググリッドを決定するふたつのセッションに先立ち、現地11時から60分間のプラクティス3が実施された。ここでは上位5台がわずか0.072秒内に入るという非常にタイムが接近した争いが展開され、TGRが走らせる2台のトヨタGR010ハイブリッドも3番手、5番手でこの中に入った。

 迎えた予選は気温が33度まで上昇するなか15時40分にスタート。マイク・コンウェイ/可夢偉/ニック・デ・フリース組7号車はチーム代表を兼務する可夢偉が、8号車はブレンドン・ハートレー、平川亮とチームを組むブエミがアタックを担当し、予選に続いて行われるトップ10グリッドを決めるハイパーポール進出を目指し、コースへ向かっていった。

 ふたりのTGRドライバーはともに新品のミディアムコンパウンドタイヤを装着し、2周のアタックラップに入る。7号車を駆る可夢偉はアタック2周目で自己ベストタイムを1秒以上も更新し、8番手でハイパーポール進出を決めてみせる。一方ブエミは、タイムを更新するも12番手。トップ10にわずかに届かず、ここで予選を終えることとなった。

 予選後、ブエミは「この結果には少し残念な気持ちがある。もっと良い結果を期待していた」と語った。

「僕のアタックラップではいくつかミスがあり、それがなければハイパーポールには進出できていたと思う。決勝レースでは全力を尽くすよ。長く暑いレースになると思うが、良い戦略で高い信頼性を発揮し、高ポイント獲得を目指して戦っていくつもりだ」

 ハイパーポールに進出した7号車は、可夢偉が最初のアタックラップで直前の予選セッションよりも速いタイムを記録してみせる。しかしライバル勢も大幅にタイムを伸ばしてくる。7号車もさらなるタイム更新を狙うが最終セクターでタイムを伸ばせず。最終的にポールポジションを獲得した51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)から0.561秒遅れの9番手となった。

「予選9番手という結果はもちろん、望んでいたものではありません。全力を尽くしましたが、充分ではありませんでした」と語った可夢偉は、決勝レースも厳しいものになると予想する。

「明日の決勝レースも我々にとってはさらに厳しいものになるでしょうが、それが現実です。非常にタイムの接近したセッションで、チーム全員が頑張ってくれましたが、足りなかったということです。これから長い時間をかけてチームミーティングを行い、決勝レースでは良いポジションへと上げていけるよう準備を進めていきます」

「もちろん、我々の目標は世界チャンピオン獲得なので、最後まで決して諦めることなくベストを尽くします」

 未勝利のCOTAでの初優勝、そしてチャンピオン獲得に向けてトヨタ勢が挽回を図る、第7回『ローンスター・ル・マン』の決勝は6時間のタイムレースだ。スタートは現地9月1日日曜13時(日本時間2日月曜3時)を予定している。