長い付き合いの友人と絶縁するには、切実な理由があるものだ。宮城県に住む30代後半の女性(サービス・販売・外食/年収300万円)は、16年の付き合いがあった親友と絶縁した。その親友は、
「行動力もあり、連絡もなしにいきなり宮城から東京へ再就職し、授かり婚で結婚し、戻ってきたと思ったら自分のお店をいつの間にか開店させていました」
というが、二人の間に何があったのだろうか。(文:永本はな)
大幅遅刻され「さすがにこれはないでしょ?」と問いただすと……
親友はすべて事後報告だったようで、「私は親友だと思っていたので相談もなしにここまでされるのは…」とモヤッとした女性。親友の店の手伝もしたようだがお礼はなく、それどころか
「出産、お店の開店、子どもの入学、2人目のお祝い…どれも返ってきた事がありませんでした」
と明かし、節目節目でお祝いを贈ったものの、なんの謝礼もなかったようだ。そんな親友との関係が終わる決定打となる出来事が起きる。女性は親友の誕生日祝いで、一緒に食事をするために待ち合わせをしていた。だが、
「待ち合わせをしても2時間ほど待たされ、もう、先にお店入ろうとお店へ入るともう既に子どもとご飯を食べていて、しかも食べ終わるところで…」
と唖然としたようだ。「さすがにこれはないでしょ?」と親友に問いただすと、「だって待ち合わせ場所でキャッチに声掛けられてたし」と返されてしまった。このとき女性の携帯電話の充電が切れていたそうで、親友は店に移動した旨を連絡したものの、つながらなかったのかもしれない。また店に入ったら、小さな子どもに食事を待たせることは難しかったのだろう。だが、女性はとにかく許せなかったようだ。「もう帰る!」と言うと、親友から衝撃的な一言が……。
「今日、誕生日だから奢ってくれるっていったじゃん!払ってよ」
女性は、この親友の一言が聞き捨てならなかったようだ。
「あのさ、私誕生日の時もらったのって娘ちゃんからのハートの折り紙だけだよ? こんなこと言いたくないけど、お返しももらってないのにそんなことないしたくない!」
と返し、その場を後にした。その後、親友はLINEと電話で、「○○ちゃん(女性の名前)しか友達いないの!」と泣きついてきたが、女性は「絡みたくない」「もう番号もアドレスも写真も消すから!」と言い、その場でブロックした。絶縁したことに後悔はしていないそうだが、最後に寂しそうに本音を打ち明けた。
「見返りを求めてるわけではなく、『ありがとう』といってくれればそれだけで嬉しかったのに……」