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改修進むモンツァ・サーキットがFIAの暫定検査に合格。8月末にイタリアGP開催迫る

2024年08月29日 13:20  AUTOSPORT web

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モンツァ・サーキット 2023年F1第15戦イタリアGP
 現在モンツァ・サーキットは、今年1月に開始したすべての改修作業を完了すべく、8月最終週のイタリアGPまでの時間との戦いに直面している。

 歴史あるこのコースの管理者であるイタリア自動車クラブ(ACI)と地元自治体は、昨年のイタリアGP直後に大規模なアップグレード作業を開始することで全面的に合意していた。

 しかし、工事開始までの事務処理に4カ月をかけてしまい、大規模な改修作業を7カ月強の間に遂行しなければならなくなった。

 新しい基礎工事を含むコースの完全な再舗装と、サーキットの下を通るふたつのトンネルをメインストレートの下へと拡張すること、さらにパドッククラブやF1エクスペリエンスエリアなどの改善が必要となっており、今後6週間にやるべきことはまだ数多くあるようだ。

 しかし、ACI会長のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニは今週初め、サーキットがFIAの暫定的な検査に合格し、2週間後には別の検査が行われることを明らかにしている。

「7月1日に期限を設定していたが、FIA代表団の視察は非常にうまくいった。作業は高く評価され、詳細に関するちょっとした提言もあった。そして次のステップは8月1日の検査となる」とダミアーニ。

「イタリアGPを考えると、全面的な再舗装と改修を行ったコースと、歩行者用通路と車両用の道路を分ける新しい交通網を保証することが不可欠だ」

「そして、もっとも重要で優先度の高い対応事項は観客の移動が安全なものになっていることを保証することだ」

「近年、この件は知事による条例の主題となっており、我々はようやくこれらの作業を行う機会を得た。具体的な手筈は予想よりもはるかに複雑で、コースを4つに切り分けながら考案した」

 レースプロモーターにとって、今年のイタリアGPがスムーズに進むことを保証することは必須事項だろう。モンツァには来年以降レースを続ける契約がなく、ダミアーニも率直に次のように認めている。

「F1との契約は非常に短い期間のうちに更新しなければならない。現在の契約は1年あまりで期限切れになる。契約を締結するためにも、2025年までに一部の作業を完了し、残る作業も2026年までに完了する確実性を保証しなければならない」

「その点については、少々不安を覚えているところもある。経済的にも承認の面でも、可能な限りの保証を得てこの契約を締結するために、まだまだ作業を続けなければならない」

 そして、リバティ・メディアの現在の優先事項がどこにあるのかを示したスティッキ・ダミアーニは、次のように締めくくった。

「そしてもうひとつの重要な作業は、現在のプレスルームを含む約5000平方メートルの面積を、拡張予定のパドッククラブに割り当てることだ」

「これはF1にとって重要な要素であり、間違いなく非常に収益性の高いスペースを持つことができるだろう。もちろん、新しいプレスルームを建設しなければならないが、この目的に適したエリアをパドックのすぐ近くに見つけているよ」