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スシローアプリの持ち帰り/デリバリー注文はお手本のような完成度 受取ロッカーや店舗在庫との連携も素晴らしい

2024年08月29日 11:31  ITmedia Mobile

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あきんどスシローが展開する回転寿司チェーン店「スシロー」

 慶事であれ弔事であれ、何かしらで人が集まれば、すしを取る。昭和の時代によく見られた光景だ。特別感があり、出前も取りやすい。それが寿司というものである。フィクション作品で、酔って帰った父親が寿司を持ち帰るという描写も以前はよく見かけた。寿司はテイクアウトしやすい食べ物という印象は根強い。


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 とはいえ、「松」「竹」「梅」などのセット品であれば注文しやすく持ち帰りしやすいが、昨今の寿司は種類が豊富で注文は複雑だ。店舗内で食べるように好みのものだけ注文して持ち帰るのはなかなか大変である。「あれと……これと、それと……あ、これは4貫でお願いします」などと悩んだり言い直したりするとスタッフの時間まで奪ってしまいそうで気が引ける。


 しかし、令和の時代はこれをモバイルオーダーで行える。あきんどスシローが展開する回転寿司チェーン店「スシロー」では、イートイン予約、デリバリー、テイクアウトの注文が可能なスマートフォン向け「スシローアプリ」を提供している。今回はそんな“スシローアプリ”の使い勝手などを紹介していこう。


●店舗在庫と連動していてるので注文がスムーズ


 まずは、スシローアプリをインストールしよう。App StoreやGoogle Playで「スシロー」と検索すればすぐに見つかる。


 スシローアプリでは近隣店舗を検索する機能や、来店予約をした際に受付時刻に関するアラートなどを送る機能があるので、位置情報の権限許可、またはプッシュ通知の許可を与えておこう。


事前準備でさらなる時短がかなう


 テイクアウトのモバイルオーダーをするにあたり、事前に準備しておきたいことがある。それはネット注文の会員登録をしておくことだ。そうしておけばテイクアウト時に会計のためのレジ待ちをしないで済むというメリットが生まれる。


 スシローアプリを開き、ホーム画面の「持ち帰り」をタップしよう。するとブラウザが立ち上がり「持ち帰り 店頭で受け取り」画面が表示される。右上には「会員登録」と「ログイン」ボタンがある。店舗を選んだり、メニューを開いたりする前に、まずはここから「会員登録」を済ませておこう。


 会員情報として登録したいメールアドレスを入力して送信したら、届いたメール内のURLをクリックして登録を行う。氏名、電話番号、ログインパスワード、性別、郵便番号、生年月日を入力して登録を完了させる。


 次いで店舗を選ぶ。今いる地点の周辺店舗を選ぶこともできるし、最寄り駅付近の店舗を検索して選ぶこともできる。帰りの電車の中や職場を出るときなどにモバイルオーダー作業をするのであれば、場所を指定しての検索機能は便利だと感じるだろう。


 店舗を選ぶと、混雑情報や品切れ情報などが表示される。混雑している時間帯に受け取るよう設定してしまうと待ち時間ができてしまうので、「空き情報」をよく確認しておこう。


 事前決済により、時短を図りたいのであれば、決済方法も設定しておこう。PayPay、d払い、auPAYなどのQRコード決済の他、クレジットカードの登録もしておける。筆者は帰りの電車の中でモバイルオーダー作業をしていたので、全てスマートフォンで完結するQRコード決済を選んだ。


 あとは注文内容の最終確認と、注文したメニューの中から「お気に入り」に登録したいものがあれば登録しておき、「注文を確定する」ボタンを押してQR決済アプリを開いて決済の承認をするだけだ。


 決済が完了すると、QRコードが表示される。これは、受け取り店舗の「土産ロッカー」を開けるためのものだ。注文したものはスタッフにより土産ロッカーに保管される。注文者はこのQRコードをかざすだけでロッカーのロックを外し、注文した商品を受け取れる。スタッフとのやりとりすらしなくて済む。


●秒で受け取り完了


 というわけで、店舗へと受け取りにやってきた。自宅最寄り駅から徒歩1分ほどの場所に指定したスシローがある。仕事帰りに受け取るのにちょうど良い。


 店舗に到着すると、店内へ入るための行列ができていたが、気にせず入っていくと、入り口近くに「お持ち帰りロッカー」が設置されていた。


 QRコードリーダー周辺には、写真やイラストで丁寧に使い方が説明されていた。写真だけでは分かりづらい内容でも、簡略化したイラストなら分かりやすい。これは初めて使う人にとってかなり親切だと感じた。もちろん店舗スタッフが説明のために時間を割かなくて済むので、働く人にとっても親切だ。


 モバイルオーダー時にスマホに表示されたQRコードをかざすと、注文した商品の入っているロッカーのロックが解除される。位置と番号をよく確認して記憶し、解錠されていることを確認して中身を取り出した。


●自宅でスシローの寿司を味わう幸せ


 帰宅して、テイクアウトした商品を取り出して並べたら、一気に幸せモードに突入した。スーパーなどで購入しても、似たような見た目になるかと思うのだが、あれは店舗側でピックアップしたネタである。必ずしも好きなものが入っているとは限らない。


 しかし、スシローアプリでモバイルオーダーしたテイクアウト品は、好きが詰まっているのだ。これを幸せといわず何を幸せというのか。


 自宅で好みの緑茶をすすりながら好みのネタが載っている寿司を食べる。静かな環境で、誰にもじゃまされることなく会話しながらじっくり堪能できるのは、自宅ならではの楽しみ方ではないだろうか。あわただしく帰宅し、食事の支度をしなくて済むことから時間にゆとりが生まれるなぁとも感じた。


 今回は、スシローアプリをテイクアウトのモバイルオーダーで利用したが、そのUIには非の打ちどころがないように感じた。アプリ会員情報とネット注文会員情報をお互いに流用することで入力の手間を削減できるし、モバイルオーダーでは注文する意思がある場合にのみ決済方法を登録するという仕様になっている。会員登録時、つまりまだ注文するかどうかも決めていない状態でクレジットカード情報やQRコード決済アプリとの連携を済ませることに疑心暗鬼になる人もいるだろうから、最終段階で情報を入力させるのは合理的だ。


 また、店舗到着予定時刻を、商品を選んで確定してから決めるという仕様もよく考えられているなぁと感じた。家族全員でわいわいとメニューを眺めていると、あっという間に15分や30分は過ぎてしまうからだ。それならメニューを決め終わってから店舗到着時刻を設定したほうが良い。「あああ、早く決めて! 時間に間に合わなくなっちゃうから!」と、ムダにイライラせずに済む。


 店舗での受け取りも、予想以上にスムーズだった。土産ロッカーは入り口付近に置いてあるので探す必要がなく、ていねいな使い方説明図が掲示されているのでどのように行動すれば良いのか理解しやすい。自分の注文品の入っているロッカー番号やその位置がすぐに分かる仕組みもよくできている。


 ある意味、食材や弁当などを買うよりも時間をかけずに夕飯の支度(?)ができた。特別な日でなくとも、忙しい日に活用したいと思える体験であった。