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『呪術廻戦』生死不明だった釘崎野薔薇がまさかの再登場でSNS騒然! 何が復活の“決め手”となったのか?

2024年08月28日 08:00  リアルサウンド

リアルサウンド

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。


 シリーズ累計9,000万部を突破している人気マンガ『呪術廻戦』が、9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号(集英社)で最終回を迎えることが明らかとなり、常にSNSでも話題となっている状況だ。


 現在そんな『呪術廻戦』で描かれている「人外魔境新宿決戦」では、読者に衝撃を与える展開が次々と飛び出している。物語の完結が近づいたことで、その勢いはなおさら増すばかりだ。8月26日発売の『週刊少年ジャンプ』39号(集英社)に掲載された第267話では、とあるキャラクターをめぐる“復活劇”が繰り広げられることとなった。


(参考:【写真】『呪術廻戦』リアルに再現した五条悟のフィギュアを見る


 「人外魔境新宿決戦」は“呪いの王”である両面宿儺を倒すべく、呪術高専の呪術師たちが奮闘していくという内容。その激闘はすでに佳境に差し掛かっており、虎杖悠仁と宿儺の一騎打ちへともつれこんでいる。


  そんな中で描写されたのが、謎めいた場所に安置されている「指」の存在だ。これは今まで詳細が明かされていなかった宿儺の指の「最後の1本」であり、呪術高専サイドは最後の奥の手として指を利用する目論見だったものと思われる。


  最新話となる第267話では、そんな指に対して「共鳴り」の術式が発動され、宿儺が大きなダメージを受けることに。そう、芻霊呪法の使い手である釘崎野薔薇がまさかの再登場を果たしたのだ。


  釘崎といえば、長らく“生死不明”状態が続いていたキャラクター。そのきっかけとなったのはコミックスの10巻から16巻にかけて描かれた「渋谷事変」で、特級呪霊・真人の術式「無為転変」が顔に直撃し、致命傷を負わされたのだった。その直後、処置を行った新田新が「助かる可能性は0じゃない」と発言していたものの、それからは一切本編に登場していなかった。


  さらに前々回掲載された第265話では、虎杖が身近な死者たちの顔を思い浮かべるシーンで、釘崎の顔が描かれていた。これによって「死亡が確定した」と捉える読者も、中にはいたようだ。


  なお釘崎の命について、作者・芥見下々は2021年に出演した『漫道コバヤシ』(フジテレビONE)にて言及。真人の術式を浴びて一度死亡したことを認めつつ、復活するかどうかはその後の処置次第であることを語っていた。


  そうして釘崎の処遇が盛んに議論されるなか、突如として描かれた今回の復活劇。初登場のセリフや虎杖復活時の「オッパッピー」のセルフオマージュなども盛り込まれており、読者たちにとっては強烈なサプライズとなったようだ。


  とはいえ、ここで気になるのは「釘崎はいかにして復活したのか」「なぜこのタイミングで復活したのか」といったことだろう。


■釘崎復活のトリガーとなったのは?


  庵歌姫によると、釘崎はまだ目が覚めてから半刻も経っていないという。つまり1時間以内に復活したということになるが、なぜよりによってこのタイミングだったのだろうか。


  というのも釘崎が新田新の処置を受けたのは2018年10月31日のことで、現在の時間軸は同年の12月24日。かなり長い時間が経過しているため、宿儺にトドメを刺しうる場面にちょうど目を覚ましたのは、偶然ではないように思えてくる。


  だとすると、釘崎の復活には何らかの条件が必要だったと考えるのが自然だろう。この局面でなければ起きない“何か”をきっかけとして、復活を実現させることができた……ということだ。


  たとえば直近で起きた大きな変化としては、乙骨憂太が羂索の術式をコピーしたことが挙げられる。羂索の術式は相手の肉体を乗っ取るというもので、乙骨はその力によって五条悟の肉体へと入れ替わることを成功させたのだった。あくまで憶測だが、もし乙骨がこれによって魂の輪郭をより明確に知覚できるようになっていたとしたらどうだろうか。


  そもそも釘崎がただの反転術式で復活できないのは、真人の術式によって魂の形を変形させられたことが理由だと思われる。そのため魂の輪郭を知覚できるようになった乙骨なら、反転術式のアウトプットによって釘崎を復活させられる……かもしれない。


  あるいは超人(コメディアン)の術式を操る髙羽史彦。彼は羂索との戦いを通して、術師としてさらなる高次元の能力を身に付けたばかりだ。かつてその術式で来栖華の命を救ったように、釘崎の状態に対しても何らかのポジティブな影響を与えたとは考えられないだろうか。


  またそうした動きとは無関係に、窮地に陥った呪術高専サイドを救うため、家入硝子が縛りによって反転術式の性能を向上させ、釘崎を復活させたという可能性もありえるかもしれない。


  とはいえ作中で時系列が明示されていない以上、厳密に1時間以内に起きた出来事を特定するのは難しい。一体なにが釘崎復活の決め手となったのか、その舞台裏を明かすのはやはり作者の仕事だろう。今後のエピソードにて、すべての真相が描き出されることが楽しみでならない。


(文=キットゥン希美)