人は、どんな瞬間に会社を辞めようと思うのか。投稿を寄せた西日本の40代男性(エンジニア/年収700万円)は、
「自身が周りと比較して著しく低い評価をされていると感じた時に辞めようと思った」
と打ち明けたが、いったい何があったのか。(文:天音琴葉)
「同職位に8年間在籍すると翌年から年次昇給額が半減する」
メーカーで研究開発業務に従事しているという男性の職場には、「同職位に8年間在籍すると翌年から年次昇給額が半減する」という制度がある。その前に職位を上げたいと考える人がほとんどだろう。
男性は、現在の職位に就き8年が近づいてきたものの、職位が上がる兆しが見られなかったため、同僚の職級について調べてみたという。その結果、
「近い年齢の人達は8年を迎えることなく上の職位に上がっていた。自分が他者と比べて劣った評価となっているということがわかり、離職の決意をした」
と、ひどくショックを受けた男性。もっとも、部署によってポスト不足から職位が上がらないこともあるだろう。男性もそれはわかっているようだが、
「職位の停滞が確定してからは、すべての情報にバイアスがかかってしまい、自身の評価が最下層であったとしか思えなくなっている」
とこぼした。キャリアの停滞は中年サラリーマンに多く、やる気を失う原因になる。しかし男性の場合は、落ち込んだものの転職しようと思うきっかけに変えたようで、
「年次昇給半減制度がなければ、自分の評価について気づくことなく、今ものうのうと仕事をしていたと思うと制度があってよかったと思う」
と、いたって前向きだ。
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