8月25日に開催された『2024 FIMトライアル世界選手権 第6戦フランスGP』にてトニー・ボウ(レプソル・ホンダ・チーム)が優勝を飾った。この勝利によって、最終戦を前にチャンピオンを決定させた。
ボウは、2003年にトライアル世界選手権にデビューし参戦を開始。2007年にはレプソル・モンテッサHRC(Repsol Montesa HRC)に移籍すると、Xトライアル世界選手権とふたつのシリーズで初めてのチャンピオンに輝いた。
その後も圧倒的な強さを誇り、チャンピオンの座を死守し続ける。2008年から2023年までトライアル世界選手権およびXトライアル世界選手権の両シリーズで、前人未到の各17連覇(合計34連覇)を達成した。
そんなボウは、2024年も好調な走り出しを見せ、初めて開幕戦として開催されたモビリティリゾートもてぎでの日本GPで2レースとも優勝を納める。さらに第2戦アンドラGPでも完全優勝を果たしたが、第3戦のイタリアGPでのレース2は2位で開幕からの連勝がストップ。
しかし、第4戦ドイツGPと続く第5戦ベルギーGPでも優勝し、9レース中8レースを制した。最終戦を前に第6戦フランスGPには、18度目のタイトルに王手をかけて臨むことに。そして、プレッシャーも見事跳ね除けて勝利を飾り、最終戦を待たずにチャンピオンを獲得して見せた。
さらに、10月から再開されるXトライアルの2024年シーズンにおいても、現在ポイントランキングで首位につけている。18連覇と両シリーズでのチャンピオン獲得に向けて、さらなる準備を進めていくとのことだ。
■トニー・ボウ
「まず初めに、今シーズンも素晴らしい仕事をしてくれたチームに感謝したいと思う。タイトルを獲得するチャンスがあるときは、常にプレッシャーがあり、第1セクションのようにミスをすることもあるけれど、その後は最高の走りができ、素晴らしい勝利を得ることができた」
「レースを制してタイトルを獲得できたから、なおさら素晴らしい勝利だよ。今シーズンはとてもいい仕事ができた。自分のキャリアのなかでも最高のシーズンのひとつで、とても幸せだよ」
■藤波貴久監督
「今日は素晴らしい日で、ボウ選手の勝利とタイトルを祝福したいと思います。ボウ選手は、素晴らしい才能と最高の結果を出すためにレースにかける努力を、改めて示してくれました。マルセリ選手のレースにも満足しています。スペイン大会でもこのレベルを維持して、ランキング2位を守ることが重要です。タイトル獲得までの道のりをサポートしてくれたHRC、すべてのスポンサー、そしてチームに感謝いたします」
■株式会社ホンダ・レーシング(HRC)表取締役社長 渡辺康治氏
「トライアル世界選手権での18連覇という快挙を達成してくれたトニー・ボウ選手の栄誉を称えたいと思います。今シーズンは開幕戦の日本GPから勝利を重ね、他の追随を許さない力強い走りを見せてくれており、今後の記録更新も期待しています」
「藤波貴久監督、チームスタッフ全員、レース活動を支えてくださっている多くのスポンサー様には心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。そして最後になりましたが、いつも熱い声援をいただいている、世界中のトライアルファンの皆様に改めてお礼申し上げます」