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エージーピーの杉田武久社長、第1四半期決算説明会で語る今後の成長戦略

2024年08月27日 13:21  サーチナ

サーチナ

 エージーピー <9377> は8月22日、25年3月期第1四半期(4-6月)の決算説明会動画を公開し、代表取締役社長の杉田武久氏が今後の戦略を語った。

 25年3月期第1四半期は売上高31億4100万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は2億2400万円(同89.8%増)と大幅増益を達成。インバウンド需要の影響による国際線の運航便数増加に伴い、動力供給事業が堅調に推移したことに加え、エンジニアリング事業の更新工事等が増加したことで、売上高および利益はコロナ禍前の水準まで回復。さらなる航空需要の増加は、業績へプラスに働くと見込まれる。

 25年3月期第1四半期はセグメント別に、「動力供給事業」は売上高14億2300万円(前年同期比10.9%増)、営業利益2億9600万円(同55.6%増)。中国便等、国際線における航空便数の増加に伴い電力供給機会が増加した。「エンジニアリング事業」も、売上高15億3600万円(同10.7%増)、営業利益3億600万円(同9.9%増)と堅調に推移。施設保守に関連する機器の更新工事が増加したことに加え、特殊機械設備のうち自動手荷物預け機の設置工事が増加した。ビジネスジェット支援は、定期駐機数が増加し、堅調に推移している。「商品販売事業」は、航空機用ブレーキクーリングカート等の販売が好調に推移した一方で、フードシステム販売は、介護・福祉施設へのカート販売が減少。売上高は1億8000万円(同1.7%減)にとどまった。

 中期経営計画で掲げるのは、「ESG経営を推進」し、「成長の実現」と「戦略投資と還元の両立」を行うという3本柱。環境社会実現に向けた貢献としては、動力供給事業において、駐機中の航空機へ電気や冷暖房を供給する装置であるGPUは、CO2の排出量を航空機の補助エンジンと比較して10分の1以下に低減させており、空港の脱炭素化に貢献する事業。インバウンド需要により好調な外航エアラインに対してもGPUの利用を促進中。

 ソーシャル(社会)については、賃金水準の引き上げを6月より開始(定昇含め平均6%UP)。同社にとって人材は「価値創出の原動力であり最大の資本である」と考えており、戦略目標である成長事業の創出、技術研究開発、財務戦略、資本政策等の実行を加速させるためには、新たな人材の確保と維持、従業員の能力開発を行っていきたい考え。流通株式比率が上場維持基準適合にはわずかに未達の状況だが、引き続き基準の充足に向けた取り組みを検討し進めていく。