同社はこれまでに、米Heifer InternationalやGlobal Maker Challenge、マイクロソフトのMicrosoft Airband Grant Fundから助成金を獲得している。
農家と買い手を直接つなぐ流通支援が次々誕生[caption id="attachment_243616" align="aligncenter" width="1249"] ImageCredit:Farm to Feed[/caption]オンライン上のプラットフォームを使って小規模農家と農産物の最終の買い手を直接つなぐことで、仲買人を省いて農業バリューチェーンの効率化を図ったり、農産物のロス削減に取り組んだりするスタートアップは数多く生まれている。
ケニアのFarm to Feedは、規格外ないし余剰に生産された農産物を、農家が小売業者や学校、食糧支援プログラム、イベント会社などに直接販売するためのプラットフォームを提供している。これにより農産物のロス削減はもちろんのこと、農家が収入を増やしたり、買い手が手頃な価格で農産物を購入したりすることを可能にしている。
YoLa Freshのプラットフォームは、モロッコ国内の1,000以上の小売店に利用されている。報道によれば、毎月1,200トン以上の農産物の販売を仲介しており、月間GMV(流通取引総額)は100万ドルに達している。小売店あたりの注文件数は週平均4件で、顧客維持率は85%であるという。同社は2024年5月にはプレシリーズAラウンドで総額700万ドルを調達している。
[caption id="attachment_243618" align="aligncenter" width="1465"] ImageCredit:Pricepally[/caption]産地から消費者に農産物を直接届ける「Farm to Customer」のプラットフォームもある。ナイジェリアのPricepallyは、農産物や食料品をオンラインで購入できるECサイトを運営している。農産物を農家から直接調達し、仲介業者を排除することで販売価格を抑えている。交通渋滞が激しいナイジェリアの都市部で配達を行い、消費者に利便性と価格、鮮度を訴求しリピーターを増やしている。