紫式部の人生を描く「光る君へ」の32話が8月25日放送。自らの物語が認められ中宮の女房となることになったまひろに、父の為時が送った言葉に「今夜の一言ですべて報われた」「まひろの心の隅が浄化された」などの声が上がっている。
平安中期を舞台に、現在まで読み継がれる「源氏物語」を執筆した紫式部の物語を描いていく本作。脚本は「大恋愛~僕を忘れる君と」「知らなくていいコト」などで知られる大石静が手がけている。
道長に頼まれ一条天皇に献上する物語を書いた紫式部/まひろを吉高由里子が演じ、定子にとらわれ続ける一条天皇に業を煮やす藤原道長に柄本佑。まひろとも交流がある道長の嫡妻・源倫子に黒木華。一条天皇からは冷たい扱いを受ける中宮・彰子に見上愛。今は亡き定子に想いを馳せ枕草子を読みふける一条天皇に塩野瑛久。
かつての中宮・定子の兄で道長らを恨んでいる藤原伊周に三浦翔平。伊周の弟だが兄とは考え方を異にする藤原隆家に竜星涼。道長に様々な指南をする陰陽師・安倍晴明にユースケ・サンタマリア。一時は越前守となったが再び官職を失ったまひろの父・藤原為時に岸谷五朗といった顔ぶれが共演する。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
32話では道長が献上した“源氏物語”が一条天皇の目に留まることに。一条天皇は「あれは朕への当てつけか?」と言いつつも、物語を執筆した者を博学だと評価。道長が書いたのはまひろだと話すと、まひろのことを覚えていた一条天皇は「また会いたい」としたうえで「会うなら続きを読んでからにしよう」と、物語の続きを書かせるよう促す。そこで道長はまひろに「中宮の女房にならないか」と提案、まひろを中宮の女房とすることで、物語に興味を持った一条天皇を藤壺に来させるよう仕向けたい道長の考えを察したまひろは、自分がおとりとして使われるとわかったうえで一家の財政も鑑み、女房として働くことを決める…という展開に。
女房として出仕するまひろを「我が家の誇りである」と讃えた為時は、涙を浮かべながら「お前がおなごであってよかった…」と口にし、その言葉を聞いたまひろもまた感極まって涙する…。
これまで“まひろが男であったなら”と嘆いてきた為時のこの言葉に「ずっと優秀だったゆえに男に生まれなかったまひろは悔しい想いをしてきたから。それが為時パパの今夜の一言ですべて報われた!」「ここでやっと「そなたがおなごであって良かった」という肯定が入るの、良かったね……」「為時がしみじみと「おなごであって良かった」のセリフ、まひろの心の隅が浄化された感じ」などの反応がSNS上でも巻き起こる。
一方、内裏では皆既月食の直後に火の手が上がる。彰子のもとに駆けつけた一条天皇は、自分のことを案じて逃げずにいた彰子の想いにはっとした表情を浮かべると、彼女の手を取って走り出す。途中で転ぶ彰子を抱きかかえ炎の中から脱出する2人の姿には「吊り橋効果で距離が縮まってくれると良いのだが」「吊り橋効果じゃないけど、あの火災の中逃げてる時にようやく少しだけ心を交わし合うことができたように見えたな」などの反応多数。この火事がきっかけで一条天皇と彰子の関係が変化することを望む声も数多く投稿されている。
【第33話あらすじ】
彰子が暮らす藤壺に住み込みで働き始めたまひろは、早速物語の続きを書こうとするも宮中での暮らしに慣れず、思うように筆は進まない。悩んだまひろは道長の反対を押し切り家に戻って執筆することに。一方、一条天皇の命で除目の儀に復帰した伊周が不穏な動きを見せ始めていた。数ヶ月後、書き進めた物語を持って藤壺を訪ねると…。
「光る君へ」はNHK総合で毎週日曜20時~(再放送は翌週土曜13時5分~)、BS・BSP4Kで毎週日曜18時、BSP4Kで毎週日曜12時15分から放送中。
(笠緒)