ポートランド・インターナショナル・レースウェイで行われたNTTインディカー・シリーズ第14戦。25日に決勝レースが行われ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が勝利を飾った。
残り4戦となったインディカー。今季のロード/ストリートのラストレースとなるのがポートランド・インターナショナル・レースウェイでの第14戦だ。
キャリア初ポールを獲得したサンティーノ・フェルッチ(AJフォイト)を先頭に110周のレースがスタートする。
ターン1で2番手スタートのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がフェルッチを交わしトップに浮上。
後方では、ランキング3位のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がピエトロ・フィッティパルディ(レイホール・レターマン・ラニガン)に押し出されウィールにヒット。ランキング3位でポートランド戦を迎えたディクソンはレース序盤で早くもリタイアとなる。
レースは6周目にリスタート。 パワーがトップでレースをリードしていく。
8周目、ターン1でパロウがフェルッチをオーバーテイク。2番手にポジションを上げたパロウは、パワーを射程範囲内に捉えると、スキを狙いながら虎視眈々と2番手を走行する。
31周を終え3番手のフェルッチが上位陣では最初にピットイン。翌周、トップのパワー、4番手を走行していたロマン・グロージャン(フンコス・ホーリンガー・レーシング)がタイヤ交換。そして、1周遅らせたパロウがピットイン。
しかし、ふたりのポジションは変わらずパワーがトップ。2番手にパロウが続き、早めにピット作業を終えたカイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル)が3番手にジャンプアップ。4番手にジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)、5番手にグロージャンという順でレース中盤戦へと突入する。
そのままブラックタイヤに交換したパロウに対して、ソフトのレッドタイヤをセカンドスティントで選択したパワーは徐々にリードを開き始める。
56周を終え、パロウが2度目のピットインでレッドタイヤをセレクト。3番手のニューガーデンも続いていく。翌周、パワーがピットイン、タイヤはユーズドレッドをセレクト。パワーとパロウの差は5秒に開きサードスティントへ。
62周目、グロージャンが単独スピン。コースに復帰しようとしたところで他車と接触し、左リヤタイヤをパンクし上位争いから離脱してしまう。
パロウはペースアップしパワーとの差を一気に縮め、再びオーバーテイク内に捉える。しかし、パワーも譲らずペースをアップ。ふたりの差は2秒差で残り30周となる。
勝負のラストスティント、最初にピット作業を行ったのはパワー。86周を終え、新品のレッドタイヤに変更する。翌周、パロウがピットインし、ユーズドのブラックタイヤをセレクト。
パワーが2秒をリードしトップをキープ。2番手にパロウ、3番手にニューガーデン、4番手はランキング2位のコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)、5番手にマーカス・アームストロング(チップ・ガナッシ)が続く。
新品レッドをセレクトしたパワーのハイペースにパロウはついていけず、残り8周でふたりの差は7秒差に。パワーは悠々とトップチェッカーを受け、今シーズン3勝目。ランキングトップのパロウと54ポイント差のランキング2位に浮上した。
「とても満足だよ。決意を持ってこのレースに挑んだし、チーム全員も同じ気持ちだった。予選をうまくやり遂げ、レーで結果を出したいと思っていたんだ。もし今日パロウが僕たちより先にゴールしたら本当に大変だったよ」
「ここで争いを続けることができる。ここ2戦は悪いレースがあったが、チャンピオンシップを獲得できるかもしれない」とパワー。
残すは、ミルウォーキーでのダブルヘッダーとナッシュビルのオーバル3戦となった。