職場でトラブルに巻き込まれたとき、ブラックな職場だと正しく対処してもらえないことも。愛知県在住の30代前半の女性(医療・福祉・介護/年収400万円)は20代の頃、ある病院に転職したが、そこは
「職員への差別が酷く、仕事を押し付けられたり雇用条件の夜勤になかなか入れてもらえなかったり」
という酷い職場だった。(文:湊真智人)
「その人は未婚と言っていましたが、既婚者だったようです」
「私が経済的に困っていることにつけこんだのだと思います。辞めようにも転職回数が多いのでそこで踏ん張るしかありませんでした」
これ以上転職もできず、耐えるしかなかった当時を振り返る。そんなある日、女性はその病院に勤務する医師に声をかけられたという。
「あなたのことが好きだから仕事の相談に乗る」
そう話した医師と女性は、その後男女の仲になる。しかし、
「その人は未婚と言っていましたが、既婚者だったようです」
嘘をついて若い女性に接近したのだ。「遊ばれていました」と語る女性だが、
「病院はその事実を隠蔽して、私がそそのかしたのだという形にして給料を支払わず、解雇までしました」
と驚きの展開を打ち明ける。病院側は女性に全責任を押し付ける形で事態の収拾を図ったようだ。もちろん、本来であればこんな悪質な対応が許されるわけはない。しかし女性に反撃の手立てはなかったようで、
「ボイスレコーダーなどの証拠はないので泣き寝入りです。離職票も出してもらえなかったので失業手当も出してもらえませんでした」
と踏んだり蹴ったりの顛末を語った。まさにトカゲのしっぽ切りに遭った女性の胸中を思うと、同情の念が湧いてくる。
一方で、「外部でセクハラと言ってもらえたのが唯一の救いかもしれません」とも書いており、そのせいか、その医者が辞職したという噂を耳にしたそうだ。しかしながら「本当かどうか定かではありません」と確かめる術はないようだ。女性には心機一転、新たなキャリアを築いてほしいものである。
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