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香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は0.3%上昇

2024年08月23日 14:01  サーチナ

サーチナ

 23日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比71.62ポイント(0.41%)安の17569.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が25.17ポイント(0.40%)安の6199.07ポイントと反落した。売買代金は416億9610万香港ドルとなっている(22日前場は496億2480万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を今夜に控える中、金融政策動向を見極めたいとして、昨夜の米株は反落している。内部的には、中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収スタンスがマイナスだ。人民銀は今週、リバースレポを通じ累計1兆1978億人民元を市中に供給したが、満期日との差し引きでは3471億人民元を吸収している。また、中国と西側諸国が通商問題で対立していることも引き続き売り材料視された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の産業支援策などに対する期待感が持続している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が12.9%安、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が7.6%安、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が6.5%安と下げが目立った。ネットイースに関しては、4~6月期決算の2割減益が失望売りにつながっている。
 セクター別では、海運が安い。上記した東方海外のほか、中遠海運HD(1919/HK)が3.5%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.4%、太平洋航運集団(2343/HK)が1.4%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が6.6%安、小鵬汽車(9868/HK)が2.0%安、長城汽車(2333/HK)が1.5%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.4%安で引けた。華晨中国汽車については、中間決算の61%減益が嫌気されている。
 半面、中国保険セクターはしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.8%、中国平安保険(2318/HK)が3.6%、新華人寿保険(1336/HK)が2.3%、中国人寿保険(2628/HK)が2.2%ずつ上昇した。平安保険の中間決算は7%増益。業績の安定成長が好感された。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の2856.73ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。エネルギー株、金融株、素材株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。公益株、医薬株、不動産株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)