トップへ

ジャパネットの無料BS局、映画専門「スターチャンネル」と合併へ 念願の「ザッピング対応」果たす

2024年08月22日 12:21  ITmedia NEWS

ITmedia NEWS

「BS10(ビーエステン)」の新ロゴマーク。サンリオのキャラクター「ポチャッコ」がPR大使となった

 ジャパネットグループで放送事業を手がけるジャパネットブロードキャスティング(東京都中央区)は8月22日、BS263chの「BSJapanext」とBS10chの「スターチャンネル」を合併すると発表した。2025年1月から新チャンネル「BS10(ビーエステン)」を放送する。


【その他の画像】


 無料放送と有料放送が同じチャンネルに同居するのは、国内の衛星放送で初の試み。来年1月以降、リモコンの「BS10」ボタンを押すと、まず無料放送が選局される。その状態で「∧(+)」ボタンを押すと有料放送のスターチャンネルに切り替わる。番組表から「BS10スターch」を直接選ぶこともできる。


 リニューアル後の無料放送では、「スターチャンネル」への送客を促す編成に加え、「パネルクイズアタック25Next」の番組開始50年企画、バスケットボール中継やプロ野球中継などスポーツにも力を入れる。


 一方のスターチャンネルは、日本語吹き替え比率を現在の30%から70%に高める計画で、視聴者から吹替で観たい映画や吹替してほしい声優を募集する企画なども始める予定だ。


●ザッピングできる環境になかった


 BSJapanextは、2022年に開局。通販番組に加え、21年秋に放送を終了した朝日放送テレビの人気クイズ番組「パネルクイズ アタック25」を継承したり、NHKで30年以上放送されてきたゴルフ「PGAツアー」中継を編成に加えたりと様々な番組を放送してきた。


 しかしBS263chは、一般的なテレビのリモコンにダイレクト選局ボタンがない。このため「リモコンでザッピングいただける環境になく、EPG(電子番組表)を開いて選択することでしか視聴できないジレンマを抱えながら、開局からの2年間色々な施策を重ねてきた」(ジャパネットブロードキャスティングの佐藤崇充社長)という。


 今年6月には東北新社からスター・チャンネル社をM&Aで買収。5月末にはBS放送の「スターチャンネル2/3」を終了し、1チャンネル編成としていた。


 佐藤社長は「無料と有料の2チャンネル運営を通じてシナジーを生み出し、これまで以上に視聴者の皆様に愛され必要とされる放送局を目指す」としている。