SUN STAGEのトップバッターは怒髪天。「RSR2024×怒髪天結成40周年スペシャル~仲間(ひと)のふんどし祭り~」ということで、おなじみのふんどし隊を従え、北海道のアニキことボーカルの増子直純が神輿に乗って登場。LOUDNESSの二井原実、スターダスト☆レビューの根本要、渡辺美里らゲストとコラボしたり、GLAYのカバーも披露するなど、にぎやかにフェスの開幕を彩った。
陽が落ちて過ごしやすくなったころ、RED STAR FIELDにはRIZEの姿が。深まっていく夜に骨太なサウンドを次々繰り出し、詰めかけた観客に火をつける。ステージ前から炸裂する音を浴びた興奮がはるか後方まで届き、3人が互いの呼吸を合わせるというよりぶつけあうようなスリリングな展開をしていくところにRIZEの面白味があると知らしめるステージに見て取れた。
翌17日も朝から天気に恵まれる。
SUN STAGEに登場したLiSAが「紅蓮華」で熱いスタートを切り、def garageに登場したOmoinotakeはピアノの音色と共に涼やかな声を響かせた。歌詞がよく聞こえる美しい歌声にひと時聞き惚れる。
LOSALIOSとThe Birthday(クハラカズユキ、ヒライハルキ、フジイケンジ)がゲストの村越”HARRY”弘明(THE STREET SLIDERS)、イマイアキノブ、斉藤和義、YONCE(Suchmos/Hedigan’s)、奥田民生らとともに、チバユウスケの楽曲に息を吹き込む。追悼というより、その場にチバがいて一緒に楽しんでいるに違いないと思わせるほど、濃密な時間を提供してくれた。音楽は死なない、受け継がれていく。その思いを新たにする時間でもあった。
二日間、天気にも恵まれ北海道らしいさわやかな空気の中でフェスを終えることができ、次回、25回目となる『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO』開催の2025年8月15、16日まで、363日のカウントダウンを始めながらロッカー達は新しい音楽体験に向けて夢を育てる日々が再び始まった。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
■RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZO 開催期間:8月16日(金)・17日(土) 総入場者数:6万8000人(16日:3万3000人/17日:3万5000人) 総アクト数:73アクト(16日:30アクト/17日:43アクト)