【夏の怪談特集】子どもの頃に夜のお墓で肝試しをした経験のある人もいるだろう。古いお寺に住んでいるという30代女性(専業主婦)。夫と子どもたちとお寺の2階で暮らしており、そこに「何かいる」と夫がたびたび言うそうだ。女性自身も不思議な体験が二度あり、前編に続き今回は1、2年前の奇妙な出来事を振り返った。(文:天音琴葉)
誰も部屋からしばらく出てないし、階段下りてもいない
女性は中学生の娘、小学生の息子と一緒にリビングルームにいたときのこと。
「夫が部屋に入ってくるなり、『今奥の流しで、俺の尻触った奴誰だ!』と怒りながら言いました」
リビングにいた女性と子どもたちは口を揃えて、「何の話?」「何言ってんの?」と返したが、夫は「怒らないから正直に言え!」と言いつつ怒っていたそう。
「完全に私たちの誰かがイタズラしたと思っていて、息子か娘がやったんだろうと言います。誰も部屋からしばらく出てないし階段下りてもいないと言いましたが……」
夫が尻を触られたという流しは、お寺の本堂の奥にある小さな流しだった。クッキングヒーターや換気扇が古くて壊れているため、普段は使ったお茶碗を洗うくらいなのだとか。夫は尻を触られたとき、そこの小窓を開けてたばこを吸っていたようだ。
「どんなふうに触られたのか聞いてみたら、下から触る感じで子どもがイタズラをするような感じだったそうです。でも本当に、部屋からしばらく誰も出ていないし階段を下りてもいないんです」
小窓が開いており風の仕業だった可能性があるが、夫は以前から座敷わらしがいると思い込んでいるようで、そのときにも「やっぱり座敷わらしがいるのかな?」と言っていたようだ。しかし懐疑的な女性は、やはり「よくわからないということしか言えません」と結んでいた。
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