入社してみたら思っていたのと違ったという経験はあるだろうか。子どもと関わりたいという理由から保育補助の仕事を始めたものの、実際にはトイレ掃除などしかさせてもらえず、半年で退職した女性のエピソードを以前紹介した。すると福島県の40代女性も、
「私が経験した保育補助の仕事も似たようなものでした」
と投稿。具体的にどんな仕事をしていたのだろう。(文:林加奈)
「今年の補助は草むしりもしない」と嫌味
女性はこう続けている。
「掃除がメインのような感じでしたが、他にも、草むしり、害虫退治といった環境維持の仕事と、あとは保育士の小間使いです」
保育補助と聞くと、子どもの世話をするイメージがあるが、この内容だと子どものことよりも施設内の清掃、維持の仕事がメインのように感じる。そして
「補助として当たり前と言えば当たり前ですが、複数の保育士から同時に複数の仕事を指示され、できてないことがあると叱咤されます。連日の雨で園庭の草むしりができずにいると『今年の補助は草むしりもしない』と聞こえるように言われます。その間、もちろん室内でできる仕事はしています」
「保育士様には逆らえないね」
女性は勤務先の保育園で保育士に冷たく当たられてしまった。
「ものの置き場所や子どものお昼寝布団の敷き方など、ほんの少し違うだけで盛大にため息をつかれました。同じことでも保育士によって指示が真逆だったりして、どちらを取っても叱咤されていました。どんなことでも、保育士が思っているタイミングぴったりに補助が動いていないとダメでした。保育士は保育士の、補助は補助の仕事があるので、それを察して動くのは不可能です。散々こき使った挙げ句『補助は暇なんだから』と言われたこともありました」
こうした人間関係にもストレスを感じた女性は、わずか半年で退職することとなった。
「『保育士ってそんなに偉いんだっけ?保育士様には逆らえないね』と保育補助の同僚とよく話していました。結局、精神を病んで半年で退職しました。保育補助は無資格でもできる仕事ですが、資格者の補助となるとここまで差別されるのか…と痛感した半年間でした」
と、投稿を結んでいた。
資格のあるなしで仕事内容に違いが生まれるのは仕方ない。しかし、保育園の掃除や環境維持が主な仕事なら「保育補助」ではなく、違う名目で募集したほうがミスマッチも減って不幸な人も少なくなるだろう。
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