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Copilot in Windowsにおける「プラグイン」を使う方法と現状(前編)

2024年08月13日 18:31  ITmedia PC USER

ITmedia PC USER

Copilot in Windowsでプラグインは使える?

 Copilotでは「プラグイン」を有効にすることで一部の拡張機能を利用できる。Windowsのデスクトップ画面で利用する「Copilot in Windows」からも、こうしたプラグインを確認できるが、実際に有効にして使うことはできるのだろうか。本稿では、こうしたプラグインについて、現時点で確認できる挙動について具体的にチェックしていこう。


【その他の画像】


 なお、本稿における検証は24年6月末において「Windows 11バージョン23H2」のOSビルド「22631.3810」を用いて行ったものだ。バージョン等が異なる場合には、異なる挙動になることも考えられるので、ご了承いただきたい。


●Copilot in Windowsでプラグインを確認してみる


 Copilot in Windowsでプラグインを有効にするには、Copilot in Windowsのサイドバー画面を起動し、チャット画面の右上に表示されている四つの四角形が集まったようなアイコンをクリックしよう。これでタブが「プラグイン」に切り替わり、有効にできるプラグインが並んでいる状態になる。


 標準でオンになっているのは「検索」のスイッチのみ。これをオフにすると、その他のプラグインもオフになることが注意事項として記載されている。


 その下部には、(1)「Instacart」、(2)「Kayak」、(3)「Kiama」、(4)「OpenTable」、(5)「Suno」、(6)「ショップ」の6つのプラグインが表示されていた。それぞれスイッチをオンにすることで、プラグインを有効にできる。


 ただし、注意点もある。チャットで何か会話を展開している状態でプラグイン横に表示されているスイッチをクリックしても、「新しいトピックの開始 プラグインを変更するには」という文字が表示されるだけで機能は有効にならなかった。このテキストをクリックしても何も起こらず、特に理由も表示されないため、理解してから使う必要がある。対策としては、「New chat」をクリックして、現状の会話を閉じてから利用すればよい。


 以下、それぞれのプラグインが使えるのかどうかを順に確認していこう。


(1)Instacart


 まず、Instacart(インスタカート)とは、米国の大手食品配達サービスである。アプリを使って、該当店舗の商品を商品を購入すると、登録している配達者の人が商品を届けてくれるというネットスーパー版のシェアリングサービスだ。


 このプラグインを有効にした状態で、「Instacartでカレーのレシピを調べて」と指示したところ、生成された回答の中に「これらの材料を購入するためのリンクを作成しました。こちらからご覧いただけます」といったようにURLが生成された。これをクリックすると、InstacartのWebサイトが起動する。ただし、同サービス自体が基本的に日本からは利用できないため、海外在住の人を除けば実用性はほぼないだろう。


 むしろ、プラグインを無効にした状態でも「カレーのレシピを教えて」のようにCopilotに尋ねた場合、生成された回答の下部に、広告としてレトルトカレーやカレー粉の商品が「アスクル」のURLで表示される。これをクリックするとアスクルのWebサイトが開くので、日本のユーザーにとっては、プラグインよりもこちらの広告表示の方が使い勝手が良いかもしれない。


(2)「Kayak」


 続いて、Kayak(カヤック)は、宿泊施設、航空券、レンタカーなどを横断して検索/予約できるサービスだ。例えば、Webサイトから同サービスを使って宿泊施設の検索を行うと、「Booking.com」や「agoda」「Expedia」「Hotels.com」などの予約サービスを比較検索できるといった具合だ。


 このサービスをCopilot in Windowsのプラグインとして使ってみる。例えば、「東京駅から予算10万円でいける2泊3日の旅を考えて」と指示すると、該当するプランがいくつか表示された。続けて、候補の中に表示されていたプランを指定しつつ、「バンコク、タイのプランの詳細を教えて」と尋ねると、フライトの乗り換えがある経路や、宿泊施設の候補などが提示された。


 おそらく、表示されたプランをそのまま旅行に採用することは難しいだろうが、旅行プランのベースを作る上で役に立つ使い方はあるとも感じた。


(3)「Kiama」


3つ目のKiamaについては、検証せずとも、説明書きに米国でのみ利用できると記載されているので、今回は割愛したい。


 4つ目以降のプラグインについては、後編にて紹介する。