たばこ休憩の決まりが職場によって違うのは当然だが、それは労働時間に対する考え方の違いでもある。大阪府に住む40代前半の男性(年収500万円)は、元喫煙者。ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)という職業柄、顧客のオフィスに常駐して働くことが多いようで
「客先で作業することが多く、客先毎にルールが変わりますね」
と、会社ごとに違うたばこ休憩の決まりを明かした。中には「退室時間を測る」という会社もあるようで……。(文:篠原みつき)
「仮眠も可だが、急に『休憩多くないか』と注意メールが来る」
男性によれば、「たばこ休憩や休憩の取り方」は、企業によってこんな違いがあったそうだ。
「『たばこ休憩は自由な客先』では、作業の進捗状況だけが見られている。普通の休憩をする場所がない」
つまり喫煙所があって、たばこ休憩は成果さえ出せばどう取ろうが構わない。一方で、たばこを吸わない人にとっては休憩所が無く、不公平感が出てしまいそうだ。
もちろん「たばこ休憩不可」で、たばこを吸うのは「昼休みのみ」許されるという会社もあるそうだ。ここでは昼休み以外は、
「普通の休憩も不可。ちょっときつい」
と、しんどさを明かした。これでは、たばこを口実に休憩できないだけでなく、就業時間はひたすら働くしかない。普通の事かもしれないが、職場の雰囲気は息苦しそうだ。ところが、もっときつい会社もあるという。たばこ休憩も普通の休憩も許されているものの……
「たばこ休憩の時間=退室時間を計測されている客先。普通の休憩も可能(食堂で仮眠も可)だが、急に『休憩多くないか』と注意メールが来るので怖い」
どうやって休憩時間を計測しているのかは不明だが、ずっと監視されているのと同じだ。おちおち「自由に休憩」とはいかないだろう。
なお、男性自身は「たばこ休憩」に不公平感が生まれがちな問題について、「正直、作業進捗状況に問題ないならどちらの休憩をしてもらって構わないと思う」として、持論をこう語った。
「タバコが長い人は仕事もできない印象が強い。ただ、逆にコミュ力が高い人も多い(タバコ部屋でのコミュニケーションしてるから?)ので使う側が適材適所で使えばいいと思う」