今回は、妻の扶養家族なった夫が65歳から加給年金をもらえるのかどうかについてです。
Q:夫は64歳。妻の私は7歳年下の56歳。夫を私の扶養に入れました。夫が65歳から加給年金をもらえるようですが妻の扶養家族になっていても、夫は加給年金をもらえるのでしょうか?
「夫は64歳。妻の私は7歳年下の56歳。夫を私の扶養に入れました。夫が65歳から加給年金をもらえるようですが妻の扶養家族になっていても、夫は加給年金をもらえるのでしょうか?」(Mさん)A:夫が加給年金額の受給要件を満たしていれば、妻の扶養家族になっても、夫の老齢厚生年金額に加給年金が上乗せされます
加給年金は、厚生年金保険の被保険者としての期間が20年以上ある人が65歳到達時点で、生計を維持されているなどの要件を満たした65歳未満の配偶者や子がいる場合に老齢厚生年金額に上乗せされます。次の2つの要件に当てはまれば、生計を維持していることになります。
(1)同居している、別居していても仕送り等をしている
(2)生計を維持されている人の前年の収入が850万円未満、または所得が655万5000円未満
このように、加給年金が上乗せされるか否かの判断に、税制や社会保険上の扶養家族の要件は関係ありません。したがって、夫が加給年金をもらえる要件を満たしている場合は、妻の扶養家族になっても、加給年金は老齢厚生年金に上乗せされます。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)