【夏の怪談特集】身近な人が亡くなったときに不思議な現象が起こった、という話はよくある。勘違いや見間違いなのか、果たして――。
東京都の60代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収350万円)は、15年前に起きた不思議な出来事を振り返った。(文:長田コウ)
「ママ友との電話を切った14時頃、ふと隣の部屋を見ると、クローゼットの方にすうっと動く白い影を見ました」
「今晩には亡くなるだろうとの説明でした」
女性は、「ん?何だろう」と思ったものの「目の錯覚か」と特に気にせず、「夫の仕事の手伝い」に出掛けた。18時頃、手伝いが終わった帰り道、「実家の父から電話」があり、「帰ってきたら母が倒れていてドクターカーが来ている」と告げられた。
その前日まで、父と母は旅行に行っていたというから、突然のことに驚いただろう。女性夫婦は、「一体なにがあったのだろう」と車で実家に向かったという。ただ、その時は大事に捉えていなかったそう。実態は、想定外のものだったのだ。
「母が運ばれた病院の近くまで来たとき父から『まだ着かないのか』とまた電話がありました。『なぁに?そんなに悪いの?』『うん…』そこで初めて生死にかかわる状態なのだとわかりました」
病院に到着したのは、20時。医師からは、「くも膜下出血でいわゆる意識不明の重体」であると、「真っ白になった脳のレントゲン」を見せられたそう。
「時間が経ってしまっているのでもうどうしようもない。今晩には亡くなるだろうとの説明でした」
倒れた時間を聞くと、女性が「あの白い影を見た時間」だったのだ。これを知った女性は、色々と考えてしまった。
「最期に母はなにかを知らせにきてくれていたのでしょうか。あの時、母に電話をすれば良かったと思ったり、倒れていたら電話に出ることはできなかっただろうと思ったり…」
母は「脳は真っ白で意識もない」状態だったというが、可愛がっていた孫が「おばあちゃん!」と声をかけると涙を流したそう。不思議な出来事が重なり、女性は改めてこう振り返った。
「私たちが来るまで待っていてくれたのだと思います」
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