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フェルスタッペン「すべてがチェコのせいだと言うのは公平ではない」困難な週末を過ごすペレスを擁護、マシンへの懸念も言及

2024年08月06日 18:00  AUTOSPORT web

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2024年F1第14戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
 マックス・フェルスタッペンは、チームメイトのセルジオ・ペレスの将来について飛び交っている終わりのない憶測が、レッドブルF1におけるより深刻な懸念から注意をそらしていると感じている。

 契約を延長したにもかかわらず、ペレスは期待外れのパフォーマンスが続いており、夏にラインアップから脱落する可能性があると取り沙汰されていた。チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、うわさをきっぱりと終わらせるため、ミルトンキーンズのスタッフに対し、ペレスがシーズン終了までシートに留まることを伝えた。

「僕たちはチームメイトだ」と、ペレスについて尋ねられたフェルスタッペンは語った。

「僕たちはいつもマシンについてフィードバックを伝えようとしているし、それはチェコ(ペレスの愛称)がやっていることでもある。彼はいつもそのことに全面的に貢献してきた」

「ここ何回かの週末が(チェコにとって)少し難しいものだったことは否定できない。少し運が悪かった部分もあったと思う。シルバーストンの予選では不運だった。コースオフしたせいで、彼は最後尾からスタートしなければならなかった。特にあのようなレースでは、(そこから)前に出るのはとても難しい。また、前方からスタートしたドライバーたちもレースで後退していた。厳しいものだった」

「当然だけど、彼はもっとうまくやりたいと思っているし、懸命に取り組んでいることは知っている。彼は当たり前のことだと思っているわけではない。だから、すべてが彼自身のせいだと言うのはまったく公平ではないと思う」

 フェルスタッペンは、レッドブルでの所属期間に関する状況についてペレスと話し合ったことはないが、マシンのパフォーマンスを向上させることに関しては、ふたりは引き続き緊密に協力していくと主張した。

「僕たちは何をコントロールできるかについて話しているだけだ。それはもちろん、より速いマシンを手に入れることへの僕たちの影響についてのことだ。僕たちはマシンのバランスについて話している。マシンに必要としているものについて話している。それは以前から強みだった」

 フェルスタッペンは、チームの他の進展についてより心配している。チーフテクニカルオフィサーを務めてきたエイドリアン・ニューウェイがレッドブルから離脱するだけでなく、長年ホーナーの右腕としてスポーティングディレクターを務めてきたジョナサン・ウィートリーも辞任するというニュースが続いている。

 チームがRB20からより多くのパフォーマンスを引き出すのに苦戦しているときに、こうしたことが起きている。レッドブルは、2023年の圧倒的なパフォーマンスに匹敵するどころか、最近はライバルに追いつくことに苦しんでいる。レッドブルは、ハンガリーに持ち込んだ新しい大規模アップグレードパッケージに希望を持っていたが、期待通りの成果が得られず、チームは頭を悩ませてサマーブレイクに入った。

「僕たちのマシンは少しトリッキーなときがあるから、パフォーマンスだけに集中する必要がある」

「金曜日はいつもバランスを追及している。常にバランスの問題に対処しなければならないので、一貫性を保つのがとても難しい」

「自分にとっても、ここ数回の週末はマシンを最大限に活かすのがすごく難しかったし、チームもそのことを知っている。だから、すべてがチェコ自身のせいだと言うのは、まったく公平ではないと思う」

「僕たちが一番懸念しているのはマシンだ。それこそが僕たちが主に注力すべきことだ」

 ベルギーGPでは、フェルスタッペンはグリッド降格ペナルティを受けて後方からスタートし、4位に終わった。最終ラップでメルセデス、マクラーレン、さらにはフェラーリのドライバーを追い越すこともできなかった。一方、ペレスはフロントロウからスタートしたが、レース中に後退し7位でフィニッシュした。

「チェコの週末を見ると、とてもポジティブだったと思う」とフェルスタッペンは主張した。

「レースでは、タイヤやタイヤ寿命に問題があることが示されているから、それが僕たちの最優先事項であるべきだと思う」

 8月にはすべての開発作業が2週間中断されるが、レッドブルはフェルスタッペンのホームレースには間に合うように、新しいアップグレードから最大限の改善点を引き出す方法を理解できるようになることを期待している。そうできなければ、レッドブルは緊迫したシーズンの終盤を迎えるだろう。フェルスタッペンはスペインGP以来レースで優勝していないため、マクラーレンがコンストラクターズ選手権で刻々と近づいてきているのだ。