トップへ

ポルシェ・ペンスキーが1-2達成。序盤のペナルティを跳ね除けた6号車963が今季2勝目/IMSA第8戦

2024年08月05日 20:30  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ワン・ツー・フィニッシュを達成したポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ(6号車&7号車ポルシェ963) 2024年IMSA第8戦ロード・アメリカ
 8月4日、アメリカ・ウィスコンシン州のロード・アメリカで、2024年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第8戦『IMSAスポーツカー・ウイークエンド』の決勝レースが行われ、マシュー・ジャミネ/ニック・タンディ組6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)が優勝。第4戦ラグナ・セカ以来のシーズン2勝目をマークした。

 レース終盤、先行する10号車アキュラARX-06(ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ/WTRアンドレッティ)がピットインした後にトップの座を引き継いだ6号車ポルシェ963は、最終盤に背後に迫ったフェリペ・ナッセの7号車ポルシェ963を0秒390の僅差で抑え切り、姉妹車とともにワン・ツー・フィニッシュを飾っている。

 WTRアンドレッティの僚友40号車アキュラARX-06と順位を入れ替えながら、2時間40分レースの大半をリードしていた10号車アキュラのリッキー・テイラーは、ピットイン後9番手でコースに復帰すると、フルコースコーション(セーフティカーラン)から残り16分のタイミングで迎えたリスタートで一気にフィールドを切り開いていった。結局このクルマはポディウム圏内までポジションを回復し、最後はジャック・エイトケンがドライブする31号車キャデラックVシリーズ.R(ウェーレン・キャデラック・レーシング)を0秒299の差で抑えて3位となった。

 優勝した6号車ポルシェはオープニングラップで31号車キャデラックと接触し、相手をスピンさせたことからタンディがドライブスルーペナルティを受けていた。しかし、この遅れは計5回のフルコースコーションが導入された、荒れ模様のレースのなかで解消され、さらにポルシェ・ペンスキーが採った戦略によってライバルを上回るリザルトにつながった。6号車は2回のピットストップでレースを戦ったが、最後は燃料残量が少なくなるなか1時間31分にわたって走り続けトップチェッカーを受けている。

 チップ・ガナッシ・レーシングが走らせる01号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)は最後のリスタートを5番手で迎え、そのままフィニッシュするかに思われた。しかし残り6分、ターン5で5号車ポルシェ963(プロトン・コンペティション)との接触を回避するため、この日2度目のスピンを喫してポジションを落としてしまう。1回目はレースの折り返し直前に、前を走っていた25号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームRLL)がターン11でクラッシュした際、土埃で視界を奪われバランスを崩した。このときのスピンではコンクリートウォールにヒットしフロントカウルを損傷している。

 結果、5位にはプロトンの5号車が入りJDCミラー・モータースポーツの85号車ポルシェ963がこれに続いたため、今大会ではトップ6に4台のポルシェ963が入ることとなった。7位は24号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームRLL)。8位は2度のドライブスルーペナルティで順位を下げた40号車アキュラとなり、31号車はスピンののち総合20位/GTPクラス9位でレースを終えた。

 LMP2クラスは、プラクティスでクラッシュがあったベン・ハンリーとベン・キーティングの2号車オレカ07・ギブソン(ユナイテッド・オートスポーツ)が今季初優勝をマークした。GTDプロクラスでは、ダニエル・セラとジャコモ・アルトーがドライブした35号車フェラーリ296 GT3(コンクエスト・レーシング)が2012年以来となるIMSAトップシリーズでの勝利を飾った。

 GTDクラスはラスト3分でトップが入れ替わり、燃料補給のためチェッカー目前にピットに入った12号車レクサスRC F GT3(バッサー・サリバン)の背後につけていた96号車BMW M4 GT3(ロビー・フォーリー/パトリック・ギャラガー組)が逆転勝利。ターナー・モータースポーツはこれが今季初優勝となり、ギャラガーにとってはウェザーテック選手権での記念すべき初めての勝利となっている。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦『ミシュラン・GTチャレンジ・アット・VIR』は、8月23~25日にアメリカ・バージニア州のバージニア・インターナショナル・レースウェイ(VIR)で開催される。大会名のとおり同イベントはGTDプロとGTDクラスの車両のみが参加し、今回と同じく2時間40分のレース時間で争われる。