灼熱の炎天下で争われた2024年スーパーGT第4戦、今季2回目の富士スピードウェイ決戦は、決勝350kmで今季初ポールポジションからスタートを切った8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの野尻智紀/松下信治組が酷暑のなか安定したレース展開で、この新型モデルに待望のGT500初優勝をプレゼント。2位にも100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが続き、ホンダ陣営が逆襲のワン・ツー・フィニッシュを飾っている。
このトラックを得意とするニッサンZを上回ったのはホンダ陣営のニューモデルで、今季初ポールポジション獲得の8号車ARTA以下、100号車STANLEと64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTがトップ3グリッドを固め、トヨタ陣営の38号車KeePer CERUMO GR Supraを挟んで17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTも5番手に控えるなど、待望の初優勝に向け盤石の布陣を敷く。
オープニングラップでは12号車MARELLIのベルトラン・バゲット、そして8番手発進だった14号車ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺がジャンプアップを果たし、それぞれ5番手、6番手に進出。逆に17号車Astemoの太田格之進は7番手から序盤戦を進めていく。
集団内では39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraの295.890km/hを筆頭に、直前のウォームアップから軒並み290km/h台を計時したGRスープラが気を吐き、その14号車ENEOS X PRIMEの福住は9周目のターン1で前方の12号車MARELLIに仕掛ける。しかしここはブレーキングでオーバーシュートし順位変動ならず。続くラップではスタートから首位を行く8号車ARTA野尻が1分30秒363のファステストを記録して逃げていく。
40周目突入で37号車Deloitte TOM’S GR Supra、続く41周目で36号車au TOM’S GR Supraと2台のトムス勢が最後のルーティン作業を終えると、首位8号車ARTAと2番手の100号車STANLEYに対し、3番手に38号車KeePer、4番手に14号車ENEOSと、ホンダとトヨタ、それぞれの2台による陣営内バトルへと変化していく。
そして最後の最後。72周目に陣営内の19号車WedsSport ADVAN GR Supraをパスして8番手としていた36号車auは、チェッカー目前のホームストレートにてガス欠からか、前方の17号車Astemoがスローダウンを喫したことで大逆転の7位チェッカー。選手権争いで貴重な4ポイントを加算し、前半戦を折り返している。