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真夏日の富士スピードウェイ。今回のスーパーGTと2週間前のスーパーフォーミュラ、ドライバーにはどっちが暑い?

2024年08月04日 09:00  AUTOSPORT web

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GT500のコクピット内のスペースは決して広くはないがエアコンからの冷風がドライバーを冷却する
 暑い、暑いと誰もが口を揃える、スーパーGT第4戦富士スピードウェイ。8月1週目の開催とあって、予選日の土曜日はGT300の予選開始時で気温33度、路面温度54度という真夏日となった。その2週間前、7月20-21日に同じ富士スピードウェイで開催されたスーパーフォーミュラ第4戦も暑かったが、果たして今回と比べて、どちらがドライバーにとって暑いのか、スーパーフォーミュラとGT500に乗るドライバーたちに聞いてみた。

 7月21日に決勝レースが行われたスーパーフォーミュラ(SF)のスタート前の気温は32度、路面温度は45度で、数字だけを見れば今週末のスーパーGT第4戦の方が暑い。

 ご存知の方も多いだろうが、スーパーGTのGT500車両のコクピットは狭く、室内温度はかなり高い状態だが、特製のエアコンシステムが搭載され、ドライバーのヘルメット内から背中、腰のあたりまで冷たい空気が流れている。

 一方のスーパーフォーミュラのフォーミュラカーはエアコンシステムは搭載されていないが、走行中は空気が直接ドライバーのヘルメットや体に当たり、コクピット内にも空気が入り込む。果たして、どちらの方がドライバーにとって暑いのか?

「暑いです。ですけど、今日に関しではまだ大丈夫ですし、GT500はエアコンがあるので、SFに比べるとちょっとはマシな感じがしますね」と話すのは、14号車ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺。

 当然とはいえ、身体的な厳しさはSFに軍配が挙がる。

「身体的にはSFの方が全然、キツいですね。レースも今回は短いですので大丈夫だと思うのですけど、そもそもこの時期にレースをしているのは日本くらいな気がしますね。他の世界的なカテゴリーの四輪レースは夏休みに入るのが普通なんですけどね(苦笑)。ドライバー以上にメカニックさんが大変だと思いますので、熱中症には気をつけてもらいたいですね」と話す福住。気持ちはよくわかる。

 100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの牧野任祐の感覚も、同様のようだ。

「SFの方がキツいんじゃないですか。GT500はエアコンがあるのも大きいですけど、走っている速度が違うというのが大きな要素だと思います。体に掛かるGとか、暑い/暑くないに関係なくSFの方が体にシンドイというのがベースにあるので、暑さ以上にそこが大きいと思います」

 さらに、第4戦のスーパーフォーミュラを超える厳しさを明かしたのが、3号車Niterra MOTUL Zの三宅淳詞だ。

「気温の違いがあったのかもしれないですけど、僕は意外とスーパーフォーミュラの方が暑かったかなと。それよりもSFの富士公式テストがキツかったです。午前2時間、午後2時間の2日間の走行で、あれはツラかったです(苦笑)」

 数字的には今回のスーパーGTの方が気温が高いが、ドライバーの運転中の体感としては暑さ以上に、身体に掛かる負担の総合値でフォーミュラが圧倒的にツラいようだ。いずれにしても、サーキットに訪れる観客のみなさん、そしてオフィシャルさんや関係者のみなさま、日曜の決勝日も暑くなりそうなので、熱中症や体調の変化にはくれぐれもご注意ください。