Q. パイナップルには危険な成分が入っていますか? 舌がしびれて怖いです
Q. 「パイナップルには何か危険な成分が入っているのでしょうか? 食べた後で、舌がピリピリ、シュワシュワとしびれる感じがして怖いです。しびれる原因と、しびれてしまったときの治し方を教えてください」A. ご安心を。「ブロメライン」という成分が原因で、害はありません
パイナップルを食べて舌がピリピリとしびれるのは、パイナップルが含む「ブロメライン」という成分が原因です。ブロメラインは「たんぱく分解酵素」の一つなので、たくさん食べると舌の表面のたんぱく質が分解され、ピリピリとした刺激を感じます。
とはいえ害はなく、一時的なピリピリ感は次第に治まりますので、心配しなくて大丈夫です。
生のパイナップルのブロメラインを壊すことはできないため、ピリピリ感を避ける方法や、早く治す方法は、残念ですがありません。
もしどうしてもピリピリするのを避けたいなら、缶詰のパイナップルか、加熱したものを食べるしかありません。砂糖漬けに加工したり、加熱したりすることで、ブロメラインを壊すことができるからです。
パイナップルは、通年手軽に買えて、ビタミン類を豊富に含む果物の一つです。ピリピリ感は体に悪い危険なものではありませんので、安心して楽しんでください。
平井 千里プロフィール
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。(文:平井 千里(管理栄養士))