今回は、繰り下げしている年金を一括受給した後の年金についてです。
Q:年金を68歳で一括受給をする場合、増額されますか? それとも増額されませんか?
「年金を繰り下げています。68歳で一括受給をしようと思っていますが、その後の年金は増額されての受給ですか? それとも増額される前の金額での受給になるのでしょうか?」(えいさん)A:65歳の時点にさかのぼって、増額されない年金を一括で受け取る場合、その後もらえる年金額も増額はされません
質問者「えい」さんは、年金を繰り下げており、68歳で一括受給を考えているとのこと。年金を一括で受け取るということは、本来65歳からもらえるはずの受給していない年金を後からもらう(請求すること)ことになります。相談者の場合は、65歳から68歳までの年金を後から請求する、ということになります。一括で受け取る年金額は従来の金額のままで、さらに68歳から受け取る年金額は特に増額はされたりはしません。
一方で、68歳から老齢年金を「繰り下げ受給」することもできます。本来65歳から受給開始するものを68歳に後ろ倒しするものなので、65歳から68歳になるでもらえたはずの年金を受け取ることはできません。ただ、その後は、繰り下げた期間分の「増額率」(ひと月あたり0.7%増額)が乗じられた額の年金を受け取ることができます。
監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)